...惡を恥づる心を以つて告白するに堪へない惡心を自分一人の胸に抱き締めて行かなければならない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...自分から手拭で首を締めて死ぬなどと云うことは...
大阪圭吉 「銀座幽霊」
...赤いまわしなんか締めてさ……」私は思わず声を出して笑った...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...ぎゅっと口を引締めて眥(まなじり)を決し...
太宰治 「鉄面皮」
...首でも締めて殺されかかっているのかと思うような悲鳴を上げる...
寺田寅彦 「柿の種」
...ちょっと気取って尻のあたりへ締めて...
中里介山 「大菩薩峠」
...余は數日來出會うた少女が孰れも皆狹い帶を締めて居たので此時ふつと此の娘等の帶の結び目がどんなであらうかと思つたから荷物を横に搖りながらいた/\しげに登つて行く後姿を一遍見あげた...
長塚節 「旅の日記」
...ぴしゃりと硝子戸(ガラスど)を締めて出て行った...
夏目漱石 「坑夫」
...雨戸をすっかり締めて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...後を締めておきさえすればよいわけだから」「なァるほどね」ガラッ八は長い顎(あご)を撫(な)でております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――あの娘はただ戸を締めて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...戸は明るいうちに締めてしまひますし...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...多分木戸を締めて入ろうとした時...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...三階の窓の扉が一枚締めてはあったが...
モーリス・ルブラン Maurice Leblanc 婦人文化研究会訳 「探偵小説アルセーヌ・ルパン」
...一つ股に一つ宛締めて...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...窓を締めてしまつた...
森鴎外 「最後の一句」
...彼は新しい襯衣に着替えて帯を強く締めてみた...
横光利一 「旅愁」
...それから戸の鍵を締めて...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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