...彼は身の内が氷のように引き締まるのを覚えた...
有島武郎 「星座」
...いつ締まるのか誰もそれを見かけたものがない...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...寒い身の締まる気候に...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...夫婦は花道を伝って行くときに何とは知らずに手足が引き締まるような気がした...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...引き締まるような緊張味を感じて...
徳永直 「戦争雑記」
...暮の六つに締まるんでございます」「そうして今は何時(なんどき)だ」「一番鶏が鳴きました」がんりきは何か落着かないことがあるらしく...
中里介山 「大菩薩峠」
...締まるところは締まる仕末も...
中里介山 「大菩薩峠」
...最後にどんと締まる扉(ドア)の響に耳を傾けた...
夏目漱石 「行人」
...端を引つ張ると固く締まるやうになつて居る...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...平次も妙に身内の引締まる念ひで相對しました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...二十過ぎの疱瘡(ほうさう)で、あの通りの顏になり、今では自分から退(ひ)いて、小夜菊師匠の許婚面(づら)もせず、唯の用心棒で我慢して居るからです、考へて見ると可哀想で」「――」「尤もあの草鞋は大したもので、あれは全くの名人業ですね、指の力があつて、よく締まる上に、根が器用な人で、いかにも仕上げが綺麗ですから、お大名のお國入の行列などがあると、澤山の註文があります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...家を取り締まるものの留守のあいだは...
羽仁もと子 「女中訓」
...体を窓枠にぶら下がらせて撥ね返すと窓の外の戸が締まる...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...部下の曹長を取締まるは部長の任なり...
正岡子規 「従軍紀事」
...己の力で取締まることは出来んかしらん...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...お母(が)さんの締まることったら...
矢田津世子 「凍雲」
...私は身内が引締まるのを感じた...
夢野久作 「けむりを吐かぬ煙突」
...急に五軆の締まるのを感ずる...
若山牧水 「樹木とその葉」
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