...露けき緑葉もてこの像を掩(おほ)はんとす...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...それは小さな竹製の机或は台で、下の棚には大な塊が二つあり、その周囲を稲の藁の環、常緑葉、条片に切った白紙、若干の羊歯(しだ)の葉が取りまいている...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...葡萄畑では若い緑葉の間に芳烈な力と味とを孕んだ花が隠れて居る...
石川三四郎 「百姓日記」
...近き渓々(たにたに)は緑葉樹の蓊鬱(おううつ)たるを望み...
関寛 「関牧塲創業記事」
...緑葉伸(の)び張ったパルムの梢(こずえ)の鮮(あざ)やかさ...
田中英光 「オリンポスの果実」
...こんもりと緑葉樹の衣(ころも)を着ている...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...冬枯れの山から緑葉の野に出たような気がした...
田山花袋 「田舎教師」
...松の緑葉の堆積(かさなり)が一層冴えた凉しい気分を四辺(あたり)に漲らせた...
田山録弥 「百日紅」
...門や垣根を緑葉で飾らないのだろう? こりゃ唯事(ただごと)ではないぞ...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「女房ども」
...これからまた少し離れた斜面にヤシャブシを伐採して急造した風流な緑葉ぶきの炊事小屋が建ててある...
寺田寅彦 「小浅間」
...又緑葉震ふペーリオン...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...黒いほど濃い緑葉のなかに清洌(せいれつ)な対照であった...
本庄陸男 「石狩川」
...そしてその苗が群集して一処にたくさん生え嫩(わか)き梢(すえ)を揃えている場合は各株緑葉の中心中心が赤く...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...かの緑葉を見ただけでも美しく...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...それにまた提灯がたくさん取りつけてある――四壁の旗と緑葉と造花とで飾られた間から...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
...緑葉(みどりは)の香に...
水野葉舟 「北国の人」
...其渓は山梨の緑葉で満たされてゐた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...遅い樹はまだ半ば緑葉のままに残っている...
和辻哲郎 「京の四季」
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