...緋縅(ひおどし)の鎧(よろい)や鍬形(くわがた)の兜(かぶと)は成人の趣味にかなった者ではない...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...三でやはり緋の袴に白い衣をきて白粉(おしろい)をつけていた...
芥川龍之介 「日光小品」
...緋の袴(はかま)の姫が...
泉鏡花 「印度更紗」
...白色だつた雲が緋色に変り...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...時々緋鯉(ひごひ)のはねる水音がして...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...風がいちめんの雑草が合唱する・つかれて風の雑草の雨となつた・逢へるゆふべの水にそうてまがれば影・あざみの花に日のさせばてふてふ・狛犬の二つの表情を撫でる・おもひでが風をおよぐ真鯉緋鯉が(故郷端午)六月六日晴...
種田山頭火 「其中日記」
...眼に沁みるような緋縮緬の長襦袢を踏みしだいた儘...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...並木の緋桜が婀娜(あだ)っぽい花を咲かす五十間道路のとっつきから仲之町の方へ五六軒...
久生十蘭 「魔都」
...緋縅(ひをどし)の鎧(よろひ)着たる武者三人...
牧野信一 「武者窓日記」
...花色が一方の緋寒桜より淡(うす)いから人によってはこれを白寒桜(しろかんざくら)といっている...
牧野富太郎 「植物記」
...緋(あか)いいろをこぼして佇(たたず)んだまま...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...緋鯉(ひごひ)の背の浮ぶ庭の池の飛石に...
水野仙子 「嘘をつく日」
...長々と地面に引擦(ひきず)った燃立つような緋縮緬(ひぢりめん)の長襦袢(ながじゅばん)の裾に...
夢野久作 「笑う唖女」
...――」ここまで沖氏が云うと床の緋の絨毯を靴で打つものや奇声を発するものがあったが...
横光利一 「旅愁」
...緋(ひ)おどしのよろいを着...
吉川英治 「私本太平記」
...緋(ひ)おどし金(きん)小貫(こざね)など...
吉川英治 「新書太閤記」
...舟にも緋(ひ)の毛氈(もうせん)が布(し)かれ...
吉川英治 「新書太閤記」
...緋の絨氈(じゅうたん)の上でお化粧を始めていた...
吉行エイスケ 「大阪万華鏡」
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