...金絲もて飾りたる緋羅紗(らしや)の上衣...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...出会ったのは緋縅の武者で...
泉鏡花 「怨霊借用」
...夢の中の緋色(ひいろ)であった...
江戸川乱歩 「影男」
...池には鯉と緋鯉とすつぽんがゐる...
太宰治 「逆行」
...緋縮緬(ひぢりめん)の女のお客さんが聞いていたろう」「そうですよ」「いいよ...
田中貢太郎 「鼓の音」
...・青麦ひろ/″\ひらけるこゝろ業平塚・はこべ花さく旅のある日のすなほにも枯草にかすかな風がある旅で無量寿寺くもりおそく落ちる椿の白や赤や明治用水々源池さくらがちれば酒がこぼれます緋桃白桃お嫁さんに逢ふ依佐美無電局花ぐもりの無電塔はがつちりとして四月十七日曇...
種田山頭火 「旅日記」
...台所の温気(うんき)でうだって緋の衣みたいな顔色をしたサモイレンコが...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...緋(ひ)の袈裟(けさ)かけた坊さんが畑の向うを通る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...緋(ひ)色の肩衣のついた白の長衣を...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...緋縮緬(ひぢりめん)の腰巻が一つ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...緋縮緬(ひぢりめん)の扱帶(しごき)で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...緋裟子さんが、自分がすっかり変わってしまったというのは、どうやら、その辺のことを指すらしい...
久生十蘭 「キャラコさん」
...主役で成功した緋娑子(ひさこ)さん...
久生十蘭 「キャラコさん」
...その傍の緋繻子張りの長椅子の中に凭(よ)りかかり合うようにしてグラスを持っている眉香子と青年……...
夢野久作 「女坑主」
...何事かを喜ぶように……緋色に乾いた唇が狼のようにガックリと開いて...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...嬉しと思ひ目ひらけば又この度は緋のころも袖うち振て魔ぞ立てる...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...緋(ひ)おどし谷(だに)の開闢(かいびゃく)は...
吉川英治 「神州天馬侠」
...城寨(とりで)の山、東条の麓にある龍泉寺の医王院(いおういん)の広苑(ひろにわ)に、いつになく、鮮やかな菊水の旗と、遠目にも眼を射らるるような卯の花、緋、萠黄縅(もえぎおどし)などの鎧、太刀(たち)、艶やかな塗弓(ぬりゆみ)、長巻刀(ながまき)などの揃い立った一群の兵馬が見下ろされた...
吉川英治 「日本名婦伝」
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