...当時の記憶は綿々として憶浮べるままを尽くいおうとすれば限りがない...
内田魯庵 「四十年前」
...綿々(めんめん)たる怨(うらみ)を抱いて世を去らんとするのである...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...互に綿々たる深讎(しんしゅう)を含むと雖(いえど)も...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...それから三十分にも亘(わた)って綿々と訴えるのであった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...いくら掻(か)き消すようにしても綿々として思い重なってくる女のことを胸から追い払うようにして...
近松秋江 「狂乱」
...ビーコンスフィールド諸公がアフリカもしくはアジアの諸蛮族と綿々として絶えざる無名の戦争をなし...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...後に見るように今日まで綿々としてつきないのも...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...処でこの一連の綿々たる計画が...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...綿々(めんめん)と語り...
長谷川時雨 「松井須磨子」
...此恨(このうらみ)綿々絶ゆる期(ご)なしと雖も...
福沢諭吉 「新女大学」
...なぜそのような変化が生じるかということについては社会的な原因が綿々と過去につらなっている...
宮本百合子 「映画の恋愛」
...官兵衛さま」綿々(めんめん)と...
吉川英治 「黒田如水」
...独り留守城にいる無聊(ぶりょう)を綿々と訴えてきた...
吉川英治 「三国志」
...文は綿々と長かったが...
吉川英治 「三国志」
...これからまだ綿々(めんめん)の情(じょう)を夫婦の室で惜しみ合うことであるのだろう...
吉川英治 「私本太平記」
...と、詰問的に責めているのを第一条として、そのほか十六条にわたって、義昭の不信、悪政、陰謀、公事訴訟(くじそしょう)の依怙(えこ)から、金銀の横領などにわたる私的行為の不徳までを、綿々、烈々、辞句にかざりもなく認(したた)めて突きつけた弾劾文(だんがいぶん)であったのである...
吉川英治 「新書太閤記」
...女の綿々(めんめん)な愚痴にまような...
吉川英治 「新書太閤記」
...そう綿々と話しかけたが...
吉川英治 「源頼朝」
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