...若い綺麗な娘さんとが迎えに来ていた...
太宰治 「故郷」
...おや綺麗な方だわと言ったのです...
田中貢太郎 「断橋奇聞」
...ふらんす語のモオパッサンはこんなに綺麗なものだよ...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...綺麗(きれい)に根元から切り落したからである...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...私がこうして綺麗に引き払って出てゆくんですから...
近松秋江 「うつり香」
...夜の星の綺麗(きれい)さったらないわ...
徳田秋声 「縮図」
...「この湖から、竜宮へ通じるというが、こうして見ていると、成る程、綺麗な水で、何かが、水底にありそうだの」一人の船頭が――姿は、船頭であるが、武士の言葉で、こう低く云った...
直木三十五 「南国太平記」
...砂はいくつもの断層になって崩れるのが綺麗(きれい)に見えた...
中谷宇吉郎 「寺田先生の追憶」
...茶の間には綺麗(きれい)な長火鉢(ながひばち)に鉄瓶(てつびん)が鳴っていた...
夏目漱石 「こころ」
...周囲(まわり)には綺麗(きれい)な孟宗藪(もうそうやぶ)が蒼々(あおあお)と茂っていた...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...お關とお玉が同じやうに綺麗で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...小綺麗な下女と仲が良かった日にゃ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...小綺麗な喫茶店をつくつてやつてもいゝと思つてゐたのだ...
林芙美子 「濡れた葦」
...そンな厭なことを云ふ人になつたんでせう? 昔の貴方は綺麗だつたわ」田部は...
林芙美子 「晩菊」
...算盤玉は整つてゐて綺麗だが...
葉山嘉樹 「工場の窓より」
...いかなる機械を用ゐても吾々の祖先が昔紡いだ絲のやうに綺麗な絲は出來なかつたのだ...
エム・ケー・ガンヂー 福永渙訳 「印度の婦人へ」
...その家の隆盛時代を物語るかのやうに最も豪儀な姉妹の雛段が存分な綺羅を競ふてゐた...
牧野信一 「熱い風」
...便佞(べんねい)な希望が綺麗(きれい)に離れ去ってしまった事はない...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
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