...それから玉(ぎよく)の文鎮(ぶんちん)を置いた一綴りの原稿用紙――机の上にはこの外(ほか)に老眼鏡(ろうがんきやう)が載せてある事も珍しくない...
芥川龍之介 「漱石山房の秋」
...此新しい言葉を綴り合せ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...それを逆さにし綴りなおしてさ...
海野十三 「獏鸚」
...その綴り方を映画化したもので...
高見順 「如何なる星の下に」
...心くだいて綴り重ねし一篇のロマンス...
太宰治 「二十世紀旗手」
...芸術理論や美学体系はこれを縫い合わせたり綴り合わせたりするだろう...
戸坂潤 「クリティシズムと認識論との関係」
...自分は歐文を綴り得るだけの才能に止(とゞま)り...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...こうしたものは言語の綴り(スペル)する特色を忘れたもので...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...文章記号や言葉の綴りや文章構造を...
原田義人 「「世界文学大系58 カフカ」解説」
...彼の幾日間もの漫然たる吐息を強ひて綴り合せて見れば――...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...この小枝は復(ま)た細枝に分れてそれに淡緑色な有柄小花を多数に綴り房をなしている...
牧野富太郎 「植物記」
...趣味饒(おお)き文章を以て綴り...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...搜し當てた英字の綴りを記憶に深く刻んだ...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...記憶に刻まれてゐる英語を闇の中で果てもなく綴つては崩し崩しては綴りしてゐた...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...自分の音の骨ぐみしかなくて(小さい一綴りの)...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ニコラ・ドニゾ***はひたすら自分の名の綴り方にのみ心をくだき...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...今までの事を斯様(かやう)に書き綴り行く程に思ひの外に筆進まず...
夢野久作 「白くれない」
...テンプス(tempus)とほぼ同じく temps と綴りながら...
和辻哲郎 「孔子」
便利!手書き漢字入力検索