...――その又綴じ違えた頁を開いたことに運命の指の動いているのを感じ...
芥川竜之介 「歯車」
...和紙を綴じた部厚い書類を読破することであった...
海野十三 「深夜の市長」
...また部厚い和紙綴じの調書の上に涎の宝石を作るよりは助かるので...
海野十三 「深夜の市長」
...日附の順序に従って綴じ合せて置いたものに相違ない...
江戸川乱歩 「悪霊」
...帳面は綴じてもなければ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...十二枚づつ綴じた忰の成績書をお目にかけて...
徳田秋声 「躯」
...リーフレットはクリップで綴じたプリント刷りで...
戸田豊子 「鋳物工場」
...紙撚(こより)をよってそれを綴じてしまって机の上へ置き...
中里介山 「大菩薩峠」
...「何?」兵部の娘が落ちつきはらって、わきめもふらずに絵を見ているものですから、茂太郎が傍へ寄って来てのぞきこむと、「ずいぶん、いろんな絵があるから、すっかり、見てしまおうと思って」なるほど、一枚描きの絵や、仮綴じの画帖や、絵巻や、まくりものが、あたり一面に散らかしてあって、室の一隅の草刈籠(くさかりかご)は、大塔宮(だいとうのみや)がただいまこの中から御脱出になったままのように、書き物が溢(あふ)れ出している...
中里介山 「大菩薩峠」
...中には五六頁(ページ)纏(まと)めて綴じ込んだのもある...
夏目漱石 「虞美人草」
...これらは皆異国産の思想を青く綴(と)じたり赤く綴じたりしたもののみである...
夏目漱石 「『東洋美術図譜』」
...半紙を五十枚ほど綴じたものへ...
野村胡堂 「胡堂百話」
...「これを読んでみなさい」こう言ってあの人は手紙の綴じ込みを妾の前へ押した...
平林初之輔 「オパール色の手紙」
...竹馬余事小さな時から紙さえあれば帳面を綴じて...
柳田国男 「予が出版事業」
...……それからその下の方の日本罫紙の綴じたのに...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...フールスカップを綴じ合せた正木博士の遺言書を開いて見た...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...新薬の広告ビラを板の上に綴じ付けて...
夢野久作 「復讐」
...綴じ板にならべていた娘だけは...
吉川英治 「平の将門」
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