...いろんな紙を自分で綴じて作った帳面ですから...
上村松園 「座右第一品」
...また部厚い和紙綴じの調書の上に涎の宝石を作るよりは助かるので...
海野十三 「深夜の市長」
...おのおのの項が終るごとにそれを一つに纒めて紙捻(こより)で綴じた...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...または靴の皮を綴じつくろうた處などを眺めて...
長岡半太郎 「アインシュタイン博士のこと」
...「何?」兵部の娘が落ちつきはらって、わきめもふらずに絵を見ているものですから、茂太郎が傍へ寄って来てのぞきこむと、「ずいぶん、いろんな絵があるから、すっかり、見てしまおうと思って」なるほど、一枚描きの絵や、仮綴じの画帖や、絵巻や、まくりものが、あたり一面に散らかしてあって、室の一隅の草刈籠(くさかりかご)は、大塔宮(だいとうのみや)がただいまこの中から御脱出になったままのように、書き物が溢(あふ)れ出している...
中里介山 「大菩薩峠」
...半紙を横綴じしたものへ...
野村胡堂 「胡堂百話」
...白紙を一帳綴じたお草紙...
長谷川時雨 「渡りきらぬ橋」
...木の表紙の間に綴じずにバラバラにおさめ...
久生十蘭 「新西遊記」
...いま一まとめに綴じこまれたこの書類を...
平林初之輔 「オパール色の手紙」
...医者の死亡診断書もここへきとる」「その診断書をちょっと拝見できませんか?」「お易(やす)いこった」彼は奥へ行って書類の綴じ込みをもってきて...
平林初之輔 「私はかうして死んだ!」
...乗車券の綴じ込みがさっと車掌の顔のまんなかへ――じゃけんにはげしく...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「鉄道事故」
...綴じ込みの片端が眼に入って...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「鉄道事故」
...雁皮の綴じたのに手紙を書いている...
宮本百合子 「からたち」
...綴じようにも、紐一本、紙一枚僕は持っていません...
三好十郎 「好日」
...綴じ板にならべていた娘だけは...
吉川英治 「平の将門」
...読者も――私自身が大いに行ったように――古い新聞記事や科学雑誌の綴じ込みで拾い集めることができるからだ...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
...すなわち平安朝の写本が源平時代あるいは保元(ほうげん)平治(へいじ)のころに右に言ったような「綴じ目の切れた」という状態で次の時代へ伝えられる...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...何かの間違いにより(恐らくここでも綴じ目の切れた際の重ね損(そこな)いとして...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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