...たまたま礼状を書き綴ったというにしては...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...因(よつ)て其(その)大意(たいい)を三首(さんしゆ)の蜂腰(ほうえう)に綴(つゞ)ること爾(しか)り...
關寛 「養生心得草」
...また、綴り方には、滑稽噺(こっけいばなし)ばかり書き、先生から注意されても、しかし、自分は、やめませんでした...
太宰治 「人間失格」
...焦立(いらだ)つ心持をそのまま文字に書き綴(つづ)ってやったのである...
近松秋江 「霜凍る宵」
...好みて伊太利亜綴りの芸名を用ゆと覚ゆ...
永井荷風 「舞姫」
...尖(とが)る毛穎(もうえい)の端(たん)に紙を焼く熱気あるがごとき心地にて句を綴(つづ)る...
夏目漱石 「野分」
...どこかブルジョア的導線につながる一脈の黄色い火薬がこれと点綴していることが伺われる...
服部之総 「新撰組」
...木蘭色(もくらんじき)の直綴(ころも)を着ているが...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...ぬいのある千草(ちぐさ)の綴錦(つづれおり)の帯をすこし高めなお太鼓にしめ...
久生十蘭 「ユモレスク」
...夫れから日本に帰(かえっ)てからソレを台にして尚(な)お色々な原書を調べ又記憶する所を綴合(つづりあわ)せて西洋事情と云うものが出来ました...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...裙に綴る金蝶と見紛ふて理の当然であつたらう...
牧野信一 「緑の軍港」
...色々の花を咲かせて楽しんだなぜ/\こんなに陽気だろ夏の神様大おこりはげた頭を光らして春の神様追ひやって雷さまがおきに入りすきな遊びは夕立だなぜ/\こんなに怒るだろ秋の神様やさしいな風をそよ/\野に送り七夕さまや天の川銀のお月さんぬっと出るなぜ/\こんなにやさしいだろ冬の神様陰気だな寒いこがらしお気に入りいつもしぶい顔ばかりなぜ/\こんなに陰気だろ大正十一年四月二十一日綴...
槇村浩 「四季」
...四年生は綴方(つづりかた)を書いてゐるといふ風に...
槇本楠郎 「先生と生徒」
...“Fire”“Conflagration”“Nonsense”などいろいろの英語が頭脳の中に黒く綴(つづ)られながら現われた...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...天井には牡丹形の紅(こう)黄(おう)白色(はくしょく)常盤(ときわ)の緑を点綴(てんてつ)す...
村井弦斎 「食道楽」
...この綴込みが姪の浜事件に関する若林の調査書で...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...市井点綴(しせいてんてつ)...
吉川英治 「三国志」
...断片的に点綴(てんてつ)して...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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