...さっきの綱を指さしました...
芥川龍之介 「河童」
...修羅(しゆら)に大綱(つな)をつけ左右に枝綱(えだつな)いくすぢもあり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...曰く「われは横綱らしく強いところを見せようとして左の腕を大きくぶるんと振って相手を片手で投げ飛ばそうとしたが...
太宰治 「男女川と羽左衛門」
...その帯に長い綱をつけて左右に振り分け...
知里真志保 「アイヌ宗教成立の史的背景」
...これが、綱手として、今、兄様にお報いできる、たった一つのことでござります)と、曇った胸で、云ってみた...
直木三十五 「南国太平記」
...筆が折れるそれ程足りた心があるかだつて折れない筆がありますか?聖書の綱が性慾のコマを廻す原始人の礼儀は外界物に目も呉れないで目前のものだけを見ることでしただがだが現代文明が筆を生みました筆は外界物です現代人は目前のものに対するにその筆を用ひました発明して出来たものが不可なかつたのですだが好いとも言へますから――僕は筆を折りませうか?その儘にしときませうか?...
中原中也 「迷つてゐます」
...これも綱を渡つた話は聞きませんよ」仁助は少し向つ腹を立てた樣子です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...唐櫃(からびつ)を落した仕掛けの綱の結び目のことを...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...小左衞門に案内させて行くと、綱の端は舞臺の上を通つて樂屋の二階の梁(はり)に結ばれたものですが、その梁のところの結び目に、拔刀(ぬきみ)の匕首を挾んであつたさうで、綱の上に乘つて、いろ/\の藝をしたお鈴が、眞ん中のあたりで藝の最高頂に達し、千番に一番の兼ね合ひ、綱を波のやうに搖りながら、大波小波か何んかをやつた時、非常な力が綱に加はり、結び目に挾んだ匕首が働いて、さしもに丈夫な綱を切つてしまつたのでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...妾になつてから綱宗が品を厚く寵遇したと云ふことは...
森鴎外 「椙原品」
...八束の俊敏な才があざやかな綱渡りを見るような...
山本周五郎 「竹柏記」
...綱宗は夫人に眼くばせをした...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...ときの将軍家、五代綱吉...
吉川英治 「大岡越前」
...手綱を傍らの樹にクルクルと捲いて...
吉川英治 「剣難女難」
...お案じなく」と、範綱はいった...
吉川英治 「親鸞」
...お綱のほかに人気(ひとけ)とてなく...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...お綱は一体どこへどう消えてしまったのだろう? というに...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...ぜひもない」「盛綱...
吉川英治 「源頼朝」
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