...「何はともあれだ、ね、お綱」と、勇は細君の機嫌を取る調子で云つた、「田村君に一杯あげる支度をしな...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...みるみる、その綱が、ぶらんこのように、左右にゆれはじめました...
江戸川乱歩 「黄金豹」
...太綱(ふとづな)であごをしばった...
アーネスト・トムソン・シートン 薄田斬雲訳 「動物物語 狼の王ロボ」
...モンパルナスのいない間にブリュジョンがつなぎ合わせた綱を彼に渡した...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「ひっ――」綱手の咽喉から...
直木三十五 「南国太平記」
...そして「綱手、月丸じゃ」「ああ、月丸様――うれしい――もっと、抱きしめて――身体が、下へ――下へ、落ちて行きます」綱手の呼吸は、微かになって、眼が閉じてしまった...
直木三十五 「南国太平記」
...大綱の方が実は空なものなのである...
中谷宇吉郎 「農業物理学夜話」
...飯綱の法を修した人がある...
中谷宇吉郎 「露伴先生と神仙道」
...先頭の私が綱を岩頭から下げると最後の名越君は其れをつかんで漸く這ひ登つた...
沼井鐵太郎 「黒岩山を探る」
...いよ/\全艦隊が私の綱に引っ張られて...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...細目の協定が夕方までつづけられ、各個の安全が確実に保証される見込みのついたところで主計主任を呼び、六艘の舟艇に乾麺麭、飲料水、海図、磁石、綱具、その他、サン=ルイまでの航行に必要な物資を今夜のうちにこっそりと積み込むようにいいつけ、猶、配乗の機微は離船の直前まで厳秘することに申合せをした...
久生十蘭 「海難記」
...山本九郎時綱なども...
吉川英治 「私本太平記」
...長兄(うえ)の範綱は歌人だし...
吉川英治 「親鸞」
...あッ! とお綱の顔をみつめてしまった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...猫間堤で四国屋の内儀と弦之丞とお綱とが行き逢った時...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...やがてお綱の怜悧(れいり)が誤解をとくであろうことは信じられるので...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...伊豆左衛門有綱(ありつな)と...
吉川英治 「日本名婦伝」
...思わず晩(おそ)うなってしまった」定綱は、用事の多い夕方の怠りを、気にかけている風だったが、盛綱は、「兄者人、兄者人」と、呼びかけて、「どうせもう宵のご用はすんだ頃...
吉川英治 「源頼朝」
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