...余巻を開き、細玩するに、複する者は之(これ)を芟(か)り、闕(か)く者は之(これ)を補ひ、譌(なま)る者は之(これ)を正し、綜核究窮、直ちに原書の蘊奥(うんおう)を尽(つく)す...
石原純 「杉田玄白」
...さういふ種々なものが綜合されて...
大手拓次 「「香水の表情」に就いて」
...『逢わぬは逢うにいやまさる』といった都々逸(どどいつ)の文句のように錯綜(さくそう)して...
田中英光 「オリンポスの果実」
...前句と後句とは言わばそれぞれが錯綜(さくそう)した網の二つの結び目のようなものである...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...行為の綜合が性格であることはたやすく是認されるとしても...
豊島与志雄 「神話と青春との復活」
...その多くの面の綜合によって一の立像組立てんとすることである...
豊島与志雄 「文学以前」
...書籍の綜括的批判を爲したる...
内藤湖南 「敬首和尚の典籍概見」
...余は江戸演劇を鑑賞するに当りこの綜合芸術は全く江戸浮世絵とその傾向を同じうするものたる事を知れり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...ところで昨年はその主張どおりの綜合開発であった...
中谷宇吉郎 「琵琶湖の水」
...たわいもなく攻め落された事実を綜合(そうごう)して考えて見ると...
夏目漱石 「坑夫」
...しかし談話の模様から鼻息の荒いところなどを綜合(そうごう)して考えて見ると...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...いろ/\の事件とを綜合(そうがふ)して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...自己といふものも綜合的統一として...
三木清 「論理と直觀」
...そのことから必然されて来る科学的な綜合的な事物の見かたと判断...
宮本百合子 「新しい船出」
...おじゃみさーあくら」と調子をつけて唱う声々の錯綜...
宮本百合子 「思い出すかずかず」
...謙遜な心を十分に認めて欲しさも錯綜して...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...こうして編集されたものが却って大戦の奥ゆきというようなものを綜合して感じさせます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...支配人の笠圭之介の話なんかを綜合すると...
夢野久作 「二重心臓」
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