...少し經(た)つとオルガンの音が止んだ...
石川啄木 「葉書」
...新聞記者の生活ほど時間の經つに早いものは無いと思つてゐたら...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...壯麗なる蒔繪の天井や柱が年を經て剥落してゐる...
近松秋江 「湖光島影」
...唐人に至りて始めて經典に疑問を挾むの風が起り...
内藤湖南 「支那古典學の研究法に就きて」
...隋書經籍志に至つて始めて四部の分け方に一定して...
内藤湖南 「支那目録學」
...其後浪華に在ること三年、南北兩京の名勝、探究略ぼ盡す、大和諸名藍の如き、率ね詣り觀ること五六回を下らず、往々十回以上に至る者あり、其の彫刻繪畫を渉獵して、大抵暗記す、加之月瀬の梅、芳山の櫻、皆一たび經渉す、今に至りて之を想ふ、前遊歴々、猶ほ目睫に在る也...
内藤湖南 「寧樂」
...三人(にん)が田甫(たんぼ)を往復(わうふく)してから暫(しばら)く經(た)つて村落(むら)の内(うち)からは何處(どこ)の家(いへ)からも提灯(ちやうちん)持(もつ)て田甫(たんぼ)の道(みち)を老人(としより)と子供(こども)とがぞろ/″\通(とほ)つた...
長塚節 「土」
...君の神經衰弱は段々全快のよし結構小生の胃病も當分生命に別條はなささうです...
夏目漱石 「鈴木三重吉宛書簡―明治三十九年」
...二枚の疊を裏返して、白布を敷き詰め、前の經机には、觀音經が一卷、その側には、ユラユラと香煙が立上(たちのぼ)つて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...用箪笥の方は半刻經たないうちに何とか工夫が付きませう」「それでは頼むぞ」「――」清左衞門はお長屋に自分の歸りを待つて居る錢形平次とガラツ八の顏を思ひ浮べ乍ら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その後半歳經つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...法華經流布(るふ)あるべきたねをつぐ所の...
長谷川時雨 「尼たちへの消息」
...或る根元的なものとなつたかを經驗しました...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「巴里の手紙」
...神經を昂(たかぶ)らせながら...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...先生の『經濟哲學の諸問題』に初めて接した時の興奮を忘れることができぬ...
三木清 「哲學はどう學んでゆくか」
...我々が經驗によつて得る諸表象と一致すべきであるといはれるとき...
三木清 「認識論」
...この基礎經驗そのものを活かし...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...私が無産者的基礎經驗といふとき...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
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