...さらば我をばいづかたにか遣らんとし給ふと問ひぬ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...又籃を搖りたることを思ひ給ふならん...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...幾程もあらぬに破(や)り棄て給ふ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...かしこに母は坐(ざ)したまふ紺碧(こんぺき)の空の下(した)春のキラめく雪渓に枯枝(かれえ)を張りし一本(ひともと)の木(こ)高き梢あゝその上にぞわが母の坐(ざ)し給ふ見ゆ蜻蛉無邪気(むじやき)なる道づれなりし犬の姿何処(いづこ)に消えしと気付ける時われは荒野(あれの)の尻(しり)に立てり...
伊東静雄 「詩集夏花」
...「僕が僕の妻に用があつて言(こと)づてを頼んだので――そんな野暮は云ひ給ふな――君は酒を飮んでるぢやアないか?」「おれは決して醉つてをらん!」「醉つてないかも知れないが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...今わが述ぶる言の葉の君の傍(かたへ)に近づかば心に思ひ給ふこと応(いら)へ給ひね...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...御袖の唐草(からくさ)に徒(たゞ)ならぬ露を忍ばせ給ふ...
高山樗牛 「瀧口入道」
...始めて鶴岳八幡宮に詣で給ふ...
太宰治 「右大臣実朝」
...将軍家殊に之を賞翫せしめ給ふと云々...
太宰治 「右大臣実朝」
...俄かに仏事を行はしめ給ふ...
太宰治 「右大臣実朝」
...若しくは糞(ふん)にまみれし鳥の巣を覗見(のぞきみ)たる時感じ給ふ心地好さに御座候...
永井荷風 「夜あるき」
...物知らぬ女子(をなご)とさげすみ給ふも厭(いと)はじ...
樋口一葉 「軒もる月」
...いつとても帰り来給ふ用意ある心を抱き老いて死ぬらん心の赴くままに矩を越えざる哲人の境地はやがて寂しい我が家刀自の境地でもあつた...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...おんみはかくも心あつき数多の花嫁にかしづかれ給ふ...
三木露風 「トラピスト天使園の童貞」
...伏見宮に復帰せさせ給ふ...
森鴎外 「能久親王年譜」
...妃山内氏光子病の為に家に帰らせ給ふ...
森鴎外 「能久親王年譜」
...心急(せ)き給ふ事なかれ...
夢野久作 「白くれない」
...おほかた鬢上に一茎の霜をや点し給ふらんとぞ覚ゆる...
與謝野禮嚴 「禮嚴法師歌集」
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