...素足に絡む赤の裳(も)の艶立(えんだ)つ姿は見る由もない...
石川啄木 「漂泊」
...ただそれくらいのことに運命の糸は絡むものである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...道も庭も松葉散り敷きてあたりは狼藉たり木に絡む糸瓜の花は此の朝は萎えてさきぬ痛みたるらむおなじく松林のほとり...
長塚節 「長塚節歌集 下」
...手首に絡む縄の間へ入れて...
野村胡堂 「十字架観音」
...騒ぐな」手頸に絡むのは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あれは一體どんな事を言はうとしたんだ」平次はもう一度有太郎に絡むのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私は口惜しい」お栄の繊手が八五郎の首に絡むと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この不可解で謎に満ちた貴婦人風訪問者に絡む悲劇の導入部のあらましはこのようなものであった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...なにか気むずかしい絡むような調子がある...
久生十蘭 「春の山」
...スペンサに絡む不気味な悪がある...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...不運な倒産に絡むことで口外できない事がある...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...妙な事にあなたと絡むはずです...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...最近ポストクラブで起こった事件に絡むもの...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...これへ絡むにお里の義理ある兄倉岡元仲が江島屋養子安次郎の父や...
正岡容 「我が圓朝研究」
...そして聲は變に喉に引ツ絡むで...
三島霜川 「昔の女」
...未亡人の生きかたに絡む様々の苦しい絆は...
宮本百合子 「合図の旗」
...B・S・団員は某国国事探偵の一団?狭山前課長の辞職に絡む右事件の動機となりおれる曲馬団員一同の取調べの内容は判明せず...
夢野久作 「暗黒公使」
...いかなる他の地球上の有機体にとっても異質な要素に絡む感覚器として働いている形跡があった...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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