...その顋(あご)に絡まる※(ひげ)は実にすこぶる珍妙なもので見られたざまじゃないと思った...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...王※は顋(あご)に絡まる※(ひげ)の欠点で前から阿Qに侮られていたが...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...後年成長して馬琴と北斎との絵に絡まるエピソードを知るようになって...
上村松園 「幼き頃の想い出」
...上流社会に絡まる醜聞(スキャンダル)からか...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...……もううれしくて……うれしくて……」痰(たん)が喉(のど)に絡まるのであろう...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...流れ藻のように手足に絡まる電線...
田中貢太郎 「死体の匂い」
...ぱっとさした傘に絡まる軽い爽かな雨の音...
田中貢太郎 「雷峯塔物語」
...彼等に絡まる私の事...
種田山頭火 「行乞記」
...シイツの上に零れた幾筋かの毛の指に絡まるのを電気に透かして見てゐた...
徳田秋聲 「浪の音」
...床次逓相に絡まる五十万元事件は...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...貝六の首にパッと絡まると...
野村胡堂 「大江戸黄金狂」
...それに絡まる緋縮緬(ひぢりめん)...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ひだるい目にあはねばならないのかしら……食べものに絡まる老婆の哀唱は連綿として尽きないのだつた...
原民喜 「氷花」
...そのいちいちに絡まる息子の苦心のほどを追想した...
牧野信一 「風流旅行」
...少女エラ子に絡まる情痴関係の殺人が...
夢野久作 「ココナットの実」
...その家柄もしくはその血統に絡まる伝統的の悪風評もしくは...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...これに絡まる伝説の史実的調査だけで満足するつもりであった二人にとって実に思い設けぬ発見であると同時に...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...イグノラン家……私の家の間に絡まるお恥かしい秘密の真相が...
夢野久作 「霊感!」
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