...奈良の新薬師寺の薬師如来(にょらい)など木彫りとして結構なものの中でも特に優(すぐ)れていると思って見たことであった...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...お品は大そう結構なものでございます...
谷崎潤一郎 「細雪」
...新聞といふものは結構なものだと思つてゐた...
オイゲン・チリコフ Evgenii Nikolaevich Chirikov 森林太郎訳 「板ばさみ」
...結構なんですがね...
徳田秋声 「縮図」
...わたしの開墾地の目的なのです」「ははあ――それは結構なお考えに違いありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...あまり結構なものではなかった...
中谷宇吉郎 「寺田寅彦の追想」
...結構なことを囁やく氣にもなれないだらうぢやないか」七その晩中江川平太夫の家で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あの薄情なお艶がペラペラ喋舌(しやべ)つた事ですから」「薄情な女が一番結構な證人になるわけだな」「お蔭でお神樂の清吉は馬鹿を見ますよ」ガラツ八は妙なところへ力瘤(ちからこぶ)を入れます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お聞き下さればわかります」これは結構過ぎるほど結構な不在證明(アリバイ)です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...結構な株に投資する積(つも)りで少しばかりの金を貸しつけ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...自分は花鳥風月を樂しむのが唯一の仕事と言つた結構な身分...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...兎角理想というものは遠方から眺めて憧憬(あこが)れていると、結構な物だが、直ぐ実行しようとすると、種々(いろいろ)都合の悪い事がある...
二葉亭四迷 「平凡」
...結構なものだった...
古川緑波 「甘話休題」
...日本中の結構なもの...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...第三十四 鯛の汁(しる)掛(か)け飯も大層(たいそう)結構なものですがそれは先ず鯛を丸のまま白焼(しらやき)にして肉と骨とを別々にします...
村井弦斎 「食道楽」
...馬や車牛(くるまうし)までが結構な秣(まぐさ)にありついたのであった...
柳田国男 「母の手毬歌」
...考えて頂かない方が結構な問題でもございますわ...
横光利一 「上海」
...黄巾賊に加盟せぬか」「結構なお話です...
吉川英治 「三国志」
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