...よく傍にちんと坐って髪結う手元に見入っていたものでした...
上村松園 「女の話・花の話」
...ようやく髪の伸びかけたのは先ず「お莨盆(たばこぼん)」に結う...
上村松園 「京のその頃」
...ひっくくりの雀びんやらを結うて...
上村松園 「今日になるまで」
...一度丸髷に結うていられたことがありました...
上村松園 「無題抄」
...髷を結うていなさることは滅多にないので...
上村松園 「無題抄」
...人間の髪を結う様に結ってあり...
江戸川乱歩 「押絵と旅する男」
...一人は島田に結うて白いエプロンをかけた十六七にしか見えない女であつた...
田中貢太郎 「黒い蝶」
...その偶人の髪を結うてやる処を時どき見たと云った...
田中貢太郎 「偶人物語」
...そうして髪も時々は島田にでも結うのであったら...
寺田寅彦 「柿の種」
...さ、髪を結うて、化粧をして、着物を――蔵から出して来て――」益満は、金包を、眼でさして「その辺へ、仕舞っときな」「でも――」「と、遠慮するような、昔は、仲でなかったのう...
直木三十五 「南国太平記」
...この正月から正式に結うことになりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...下にちょいと垣を結うた粋(いき)な妾宅があった...
長谷川時雨 「一世お鯉」
...その頃は一般に合せ鬢(びん)にして髪は引詰めて結う風だったのに...
久生十蘭 「鈴木主水」
...銀杏返しの髪を結うとる...
火野葦平 「花と龍」
...結うことはお牧(まき)婆(ば)あやの髪を...
森鴎外 「渋江抽斎」
...あの頃はおのぶさんも前髪を垂してこんな輪っこに結うていた...
矢田津世子 「父」
...「ノッポの甘川歌枝ん坊――オ……梯子(はしご)をかけてエ――髪結うてエ」と上級の男生徒が遠くから笑ったりしました...
夢野久作 「少女地獄」
...お粂としては銀杏(いちょう)返しか松葉くずしにでも渋く結うつもりでいたのが...
吉川英治 「江戸三国志」
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