...お寺で経巻きの修行をしていると、経紙に触れることができる...
...長い黒髪を下げた姫が経巻(きょうかん)を持っているのがあった...
有島武郎 「或る女」
...ところがその経巻が三十五部四十四巻あった...
高楠順次郎 「東洋文化史における仏教の地位」
...経巻を破棄して立ち上り...
高村光太郎 「自分と詩との関係」
...仏像経巻も挙げて灰燼(かいじん)に帰するの日がなしと誰が断言する――不破の関守氏は仮りにその時を予想しているのである...
中里介山 「大菩薩峠」
...『白氏文集(はくしもんじゅう)』から経巻まで引摺(ひきず)りだして見たが...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...眼が暗さに馴れるにつれ、五十畳敷ほどもあろうかと思われる仄暗い石室の三方の壁の書棚に、経本と経巻が、黄ばんだ帙と朱塗の軸に古代の薄明を見せて天井まで積みあげられている...
久生十蘭 「新西遊記」
...経巻や仏像その他の供養のことにも誠心(まごころ)をこめた奉仕ぶりを見せた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...経巻の包みなどのりっぱさは極楽も想像されるばかりである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...供養する経巻や仏像も二男の左大弁が主になって作らせていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...経巻を片手にお持ちになって御覧になり...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...紫の紙に書いた経巻を片手に持っていたが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...大姫君の忌日の法会(ほうえ)に供養する経巻や仏像のことを依託した...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...経巻の供養を初瀬では行なわせた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...経巻の仕立が表具の起りであったことを示します...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...かつて私たちの僧は経巻を携え...
柳宗悦 「民藝四十年」
...賊が捨てて行った経巻が白蛇のように解けて風にうごいている...
吉川英治 「親鸞」
...経巻なので、もちろん、慎んでは書いたのだろうが、文字ごとの筆切れに、左流(ひだりなが)れのクセがあったりして、らくな気持もうかがわれながら、覇気(はき)らしい点が少しもない...
吉川英治 「随筆 新平家」
...この経巻は岡崎の或る禅寺から実はわけがあって自分の手に移っているのです...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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