...お寺で経巻きの修行をしていると、経紙に触れることができる...
...ところがその経巻が三十五部四十四巻あった...
高楠順次郎 「東洋文化史における仏教の地位」
...米友は遠慮なく、中へ入って調べてみると、米塩があり、炊爨具(すいさんぐ)があり、経机があり、経巻があり、木魚があり、鉦がある...
中里介山 「大菩薩峠」
...仏像経巻も挙げて灰燼(かいじん)に帰するの日がなしと誰が断言する――不破の関守氏は仮りにその時を予想しているのである...
中里介山 「大菩薩峠」
...日が暮れて、やがて嫁御寮が乗込(のりこ)んで来ようという時、同じ牙彫職仲間の友吉(ともきち)というのが、たった一人の客として、あわて気味に飛込んで来ましたが、「おい綾麿、知ってるかい、いよいよ五つ目の蠑螺堂が取(とり)こわしだぜ」「えッ、本当かい、それは?」仏寺、経巻、仏像の廃棄や捨売(すてうり)が流行(はや)った時ですから、綾麿も気にはかけて居りましたが、こう言われるとさすがにギョッとしました...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...経巻などもそれとともに用意させつつあった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...供養する経巻や仏像も二男の左大弁が主になって作らせていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...いつの間にこの大部の経巻等を夫人が仕度(したく)したかと参列者は皆驚いた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...経巻を片手にお持ちになって御覧になり...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...恥ずかしそうに経巻を隠しておしまいになった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...鐘の音(ね)の絶ゆる響きに音を添へてわが世尽きぬと君に伝へよこれは寺から使いがもらって来た経巻へ書きつけた歌であるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...七日七日に経巻と仏像の供養をすることなども言い置いて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...経巻の供養を初瀬では行なわせた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...常のとおりに経巻と仏像の供養を営んだ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「天寿国曼荼羅」に倣って後世仏像経巻等を繍することが行われ技のほうも次第に巧妙となったということは想像に難くないが...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...みずから乱離(らんり)な経巻(きょうかん)の解(ほぐ)れをかぶって...
吉川英治 「私本太平記」
...すべての伽藍(がらん)も経巻(きょうかん)も霊仏も...
吉川英治 「新書太閤記」
...賊が捨てて行った経巻が白蛇のように解けて風にうごいている...
吉川英治 「親鸞」
...この経巻は岡崎の或る禅寺から実はわけがあって自分の手に移っているのです...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索