...五分間許り経つてお利代が再び入つて来た時は...
石川啄木 「鳥影」
...その後幾週間か経つと自分の助手が辞任したので...
石原純 「マイケル・ファラデイ」
...二三分経つと帆村は...
海野十三 「地獄の使者」
...一分半ばかり経つと...
海野十三 「すり替え怪画」
...時が経つてやつと忘れものに気がついた友達は...
薄田泣菫 「茶話」
...一時間程経つと国王附の御寝間係を連れてまたはいつて来た...
薄田泣菫 「茶話」
...その願ひも遂(と)げられずに幾日か経つたが...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...六年経つて出て来たが...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...何時まで経つても外人本位だね...
徳田秋聲 「歯痛」
...しばらく経つと、楽な気持になって、彼はクレエテルヤアン氏とその夫人とを、かわるがわる落ち着いて観察した...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...日の経つにしたがって印象が薄くなり...
山本周五郎 「菊千代抄」
...杉江を娶(めと)ってから三年経つということさえ...
山本周五郎 「古今集巻之五」
...四五日は経つように思ったが...
山本周五郎 「竹柏記」
...半月ほど経つうちには「藁屋の勘さん」とすっかり名を知られるようになった...
山本周五郎 「柳橋物語」
...二三週間経つうちに...
夢野久作 「爆弾太平記」
...其れから五日(いつか)ほど経つて...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...もうじき二月は経つ...
吉川英治 「剣難女難」
...初めの半年ぐらいは、これこそ、念仏行者の道ぞと、澄みきった心のつもりで、行い澄ましておりました、一年経つと、なにかこう自分が空虚(うつろ)のような不安を感じて参りました、二年目には、心がみだれ出し、自然の中の寂寞(じゃくまく)さが常に心をおびやかしてきました...
吉川英治 「親鸞」
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