...「敷島」を出して成るべく悠然(ゆつたり)と喫ひ出したが、一分経つても、二分過ぎても、まだお誂へが来ない...
石川啄木 「病院の窓」
...五分間ほど経つと...
海野十三 「赤耀館事件の真相」
...時間の経つのも知らなかったのです...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「妖影」
...そして暫く経つてから漸(やつ)と返事をした...
薄田泣菫 「茶話」
...三月四月経つた...
薄田泣菫 「茶話」
...私、そのロシア人と友達になりたいわ」「相変らず空想家だな?」「だつて貴方にだつて、私の心はわかつたでせう? 二年、三年経つても、私の心は少しも変つてゐなかつたといふことが――? 矢張、私の心の中には、貴方ツきりゐないんですもの……...
田山録弥 「アンナ、パブロオナ」
...それから二十分ほど経つと...
田山録弥 「島からの帰途」
...一ヶ月ばかり経つと...
豊島与志雄 「絶縁体」
...時が経つうちに、米友もようやく退屈を感じ出してきました...
中里介山 「大菩薩峠」
...三時間も経つと、それが天に消えて了ったので、更に驚いた...
中島敦 「光と風と夢」
...今日名乗って来るか、明日は出会い、敵を討たれるかと、全く生きた心地もなかったが、――それもしかし当座のうちで、五年と経ち、十年と経ち、二十年、三十年と経つと、敵討の心配は段々なくなって、今度は、胸一つにこの秘密を畳んでおくのが、三十年越しの溜飲(りゅういん)に悩まされるようで、どうにもたまらない重荷でしたよ」「いかにも」「人間はやはり、内証事というものを胸一つに畳んで保てないように出来ているのでしょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...時の経つに連れて!」「貴方のご返事を待ってますよ」ニュシンゲン夫人の代理人がラスチニャックに言った...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...二日が経つに伴れて私は...
牧野信一 「鱗雲」
...おかくはいつ迄経つてもぼんやりしてゐるばかりです...
牧野信一 「月あかり」
...)それから五分間くらい経つと季吉さんはそっと立って向い側の席にうつられた...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...二年も経つうちには殆んど図書館の半分以上を包んでしまった...
夢野久作 「けむりを吐かぬ煙突」
...さて、日の経つほどに...
吉川英治 「三国志」
...ひと頃、都では、群盗の首領として、魔魅(まみ)のような跳梁(ちょうりょう)をほしいままにし、刑部省の獄中で死んだというような噂のうちに、その姿は洛中から掻(か)き消えていたが、年経つと、また現われて、空也念仏の人だかりへ、夜毎に不穏な流説を撒(ま)いたり、南海へ行ったり、またこの坂東地方を徘徊(はいかい)していたり――そして今日は将門方の軍使の一名となってこれへ臨んでいる...
吉川英治 「平の将門」
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