...紺の水干(すいかん)も白の帷子(かたびら)もはいらない...
芥川龍之介 「鼻」
...紺碧の沼は崇厳なほど静かだった...
犬田卯 「米」
...歌舞伎芝居の方は油屋(あぶらや)お紺(こん)かなんかであったように記憶して居る...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...唐桟、角帯、紺の腹掛、白線の制帽、白手袋、もはや収拾つかないごたごたの満艦飾(まんかんしょく)です...
太宰治 「おしゃれ童子」
...紺(こん)足袋をすらりと脱ぎ捨て白足袋をきちんと履(は)いて水際立(みずぎわだ)ったお使者振りを示そうという魂胆(こんたん)であったが...
太宰治 「佳日」
...パナマ帽に瀟洒(しょうしゃ)とした紺背広を着...
谷崎潤一郎 「細雪」
...紺屋といふ屋号で知られてゐるこの家は河原町では一番新しい地主だつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...それから金山から出る緑砂紺砂の色...
寺田寅彦 「断片(2[#「2」はローマ数字、1-13-22])」
...紺の脚絆をつけている...
外村繁 「澪標」
...あるひは両国花火の屋形船(やかたぶね)に紺絞(こんしぼ)りの浴衣(ゆかた)も涼し気(げ)に江戸三座(えどさんざ)の大達者(おおだてもの)打揃(うちそろ)ひて盃(さかずき)を交(かわ)せるさまなぞあまりに見飽きたる心地す...
永井荷風 「江戸芸術論」
...一天の紺碧(こんぺき)...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「八、いよ/\大變なことになつたぞ」「何が大變です、親分」「もうひと息だ、――ね、お紺さん...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...紺青空の天をふるわせているようだ...
火野葦平 「花と龍」
...処々色の褪めた紫紺の袴を穿いた自分の様子は...
宮本百合子 「思い出すかずかず」
...紺屋(こうや)町等々工藝の町々が歴史を負って至る所に残る...
柳宗悦 「地方の民藝」
...おそらく紺屋という紺屋...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...ゆうべ二十両だけ、おめえの家の窓から抛り込んでおいたから、帰(けえ)ったら、戸袋へ、手を突っ込んでみなせえ」交代が来ると、蔵六は、へとへとになって、紺屋ッ原へ、帰って行った...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...紺碧(こんぺき)の海に対し...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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