...谷の上の細殿(ほそどの)からゆっくり見おろしてやろうという目的らしかった...
久生十蘭 「無月物語」
...花世は思いつめたような顔になって細殿から出て行ったが...
久生十蘭 「無月物語」
...「なにさまで思ひ出でけむなほざりの木の葉にかけし時雨ばかりを」その時その細殿の方へ履音を響かせながら...
堀辰雄 「姨捨」
...細殿の前に漂っていた丁子の匂を気にでもするように...
堀辰雄 「姨捨」
...なお物足りない心を満たしたいように弘徽殿の細殿の所へ歩み寄ってみた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...昔の弘徽殿の細殿(ほそどの)の小室へ中納言の君が導いたのである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...細殿(ほそどの)の簾に...
吉川英治 「私本太平記」
...早や細殿(ほそどの)の長押(なげし)に跳びつき...
吉川英治 「私本太平記」
...舞台わきの細殿を覗き...
吉川英治 「私本太平記」
...細殿の西の廂(ひさし)での出会いがしら...
吉川英治 「私本太平記」
...「……ここぞ、内侍所(ないしどころ)らしい」と、さし覗けば、神器もすでに持ち出されてあり、ほの暗い細殿に、ただ残燈(ざんとう)の影がかそけく、またたいているだけだった...
吉川英治 「私本太平記」
...細殿の小暗がりを来る白い顔を待って言った...
吉川英治 「私本太平記」
...細殿のすだれが小姓の手で捲かれた...
吉川英治 「私本太平記」
...内裏の西北にある校書殿(きょうしょでん)の廊ノ細殿の外にかかるや...
吉川英治 「私本太平記」
...細殿の簾(す)ごしに見えたお姿と共に...
吉川英治 「私本太平記」
...宮はすぐ細殿を通って渡りの前まで歩いて出られた...
吉川英治 「私本太平記」
...細殿(ほそどの)の蔭から...
吉川英治 「私本太平記」
...女房連があゆむ細殿の簾(れん)の蔭にいて...
吉川英治 「私本太平記」
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