...この道は細引で、車が通れないところがある...
...刺身を食べる時は、細引きの醤油が美味しい...
...細引きの絵画や切り絵は、細かな技術が必要だ...
...細引きのナイフで、釣った魚を調理する...
...一般客は入れないが、細引きの競馬場で重賞が開催される...
...細引でしばられてゐるから...
芥川龍之介 「酒虫」
...細引の先には、グッタリとなった人間の身体が括りつけてある...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...細引が一本わたしてあって...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ねむい」
...濠の中へ引っぱった細引の縄を手繰(たぐ)り寄せ...
中里介山 「大菩薩峠」
...欄干に細引が結えつけてあって...
中里介山 「大菩薩峠」
...犬の首から松の枝へかけた細引を...
中里介山 「大菩薩峠」
...首と両腕とを下で細引で結んで釣り下げてある...
中里介山 「大菩薩峠」
...主人は細引で絞め殺されて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――丁度押入に投げ込んであつた因縁(いんねん)付きの細引で殺して了つた」平次の論告は終りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...別の細引を出して死骸の首にまき付け...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...細引で絞め殺したのだらう」「下女の部屋に砂糖のこぼれてゐたのは?」「あれは餘計な細工だつた...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「矢張り頑丈な細引だね、こいつでお新を殺したに違いあるまい、――おや、細引の端が、切り落してあるようだが――」「五寸か一尺切ったようですね、細引は泥へ突っ込んでありましたが、幸い切り口だけは綺麗で」「鋏で切ったらしいな、小さい鋏で、三度にも四度にも」平次はこの細引から何んか確かな手掛りを引出そうとしましたが、それは徒労でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...細引に罠(わな)を拵(こさ)へたり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一人一人の袖から袖へ細引をとおしてひとつにまとめ...
久生十蘭 「藤九郎の島」
...仲数枝が久美子の行李の細引を首に巻きつけてその端を出窓の手摺子に結びつけ...
久生十蘭 「肌色の月」
...私は細引を曳いて窓板を閉ぢると戸立蜘蛛の有様で穴の底に瞑目するだけだつた...
牧野信一 「剥製」
...細引一本見当らんじゃった...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...瀝青を塗つた細引で...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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