...誰でもその記載の事項が細大洩らさず綿密に認(したた)められたのを驚嘆せずにはいられない...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...佐々砲弾が東京の新聞に君の説を細大洩らさず連日の紙上に書いた...
海野十三 「地球盗難」
...細大洩らさず諜報を送ってきている...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...氏は書を能くし発句や謡をたしなみ 就中 たいてい柔道二段ぐらゐの腕まへあり氏は毎朝 東天遙拝 のちラヂオ体操たのまれて話の屑籠なども執筆なさるのだ氏は 氏の一挙手一投足は逸話となつて細大洩らさず新聞などに珍重され氏の巾広い声量(バス)は氏の身代のやうに潤沢たとへば除幕式などに周知の風采をあらはして一言もつて祝辞などを述べ給ふ...
仲村渠 「氏」
...当時の風俗と日常生活の一般を細大洩らさずしらべあげ...
久生十蘭 「ハムレット」
...彼女は吾々の生活を細大洩らさず見物してオリムパスの山へ報告します...
牧野信一 「歌へる日まで」
...着物を脱いで水着を着終る迄の悉くの動作姿態を細大洩らさず沁々と想像するのだ――といふ話だつた...
牧野信一 「渚」
...そいつを地獄耳の中に細大洩らさずレコードしておいて...
夢野久作 「近世快人伝」
...岩形氏に支払ったものかどうか調べて来るように……そのほか岩形氏の身辺について出来るだけ細大洩らさず聞き込んで来るように命じた...
夢野久作 「暗黒公使」
...細大洩らさず病床日誌に記録させてあるから...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...私の夢遊状態の一挙一動を細大洩らさず記録しているに違いない……否々……否々……きょうは...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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