...次第に細る冬の虫草葉の露のいと脆(もろ)き...
巌谷小波 「こがね丸」
...灯(ひ)の細るまで針づとめ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...病みさらばえて身も細る...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...この心配でほんとうに身も細るようでした...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...脚も腕も細るだけ細り...
永井隆 「この子を残して」
...それが此通り消え細る迄にやお上の仕打ちも随分と思ひ切つて酷(む)ごいには酷ごかつたが...
長與善郎 「青銅の基督」
...秋は灯心が細る...
夏目漱石 「虞美人草」
...身も細るやうに見えたのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...身も細るばかりに焦がれていた...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この身も細る思ひで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...かうも心は細るのに...
原民喜 「ある時刻」
...この内気な鶴はこの無数の眼に瞶められて恥かしさの余り身も細るような思いをしているのであろう...
久生十蘭 「魔都」
...水晶さへ鉱区の穴の中で痩せ細ることだらう...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...春のあの若い武士が――彼女が身も細るほどの思いでけんめいにその人形をつくった当の武士が――しずかに杯をふくんでいるのを見た...
山川方夫 「菊」
...身も心も瘠せ細る三日月の...
夢野久作 「名娼満月」
...こうも瘠せ細るものであろうか――とお粂が今更のような考えごと...
吉川英治 「江戸三国志」
...今になってお食事が細ると...
吉川英治 「江戸三国志」
...食物が細る……といったようなふうだが」「さあ...
吉川英治 「新書太閤記」
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