...その柄(がら)の細かい所には里の母の着古しというような香(にお)いがした...
有島武郎 「或る女」
...けれども『三国志』や『水滸伝』の人物の二人立三人立などの細かい絵になると...
淡島寒月 「凧の話」
...ともかくこれ以上の細かいことは村と交際をしていなかったのだから...
橘外男 「逗子物語」
...肌理(きめ)の細かい...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...歌を専門的に研究している人達の分析的な細かい批評眼で見た時にはかなりに著しい変化と思われるような場合でもそういう細かい処を見ないでただ「顔」だけ見ている門外漢には...
寺田寅彦 「宇都野さんの歌」
...「細かいところへ眼が着いたものだなあ...
中里介山 「大菩薩峠」
...細かいところの世話は焼けません...
中里介山 「大菩薩峠」
...その中に引用されている色々な細かい研究には随分面白いことが沢山ある...
中谷宇吉郎 「清々しさの研究の話」
...残っているのはいくらだ」平次はそんな細かい事を訊きながら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...大聲で騷ぎ出したのは細工が細かいな」「――」「お菊を殺すために...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...尤も、細かいことは、いろ/\わかつて來ました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そして顔ぢゆうに細かい雀斑(そばかす)があるんです...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...やがてナイフを取り出して細かい塵埃(ほこり)のようなものをかき集めて油紙の中へ入れた...
平林初之輔 「五階の窓」
...細かいことは細かいが...
牧逸馬 「双面獣」
...きめの細かい薄皮の顏をあかりの下にはつきり見せて...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...細かい雨が降り出した...
宮本百合子 「九月の或る日」
...細かいことがらを眺めてゐて其處からさそひ出されて家でもつとも若い私を見つけたものに違ひない...
室生犀星 「帆の世界」
...フランスの美人は或る風姿や態度の細かい所に気が附いて...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「復讐」
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