...細かい事実は多くは覚えて居ないけれど...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...細かいものが方々に散らばっている...
高村光太郎 「回想録」
...そこに自他の細かい心理があるんだよ...
田山録弥 「不思議な鳥」
...いろいろの時代のいろいろの火成岩や水成岩が実に細かいきれぎれになってつづれの錦(にしき)を織り出している...
寺田寅彦 「カメラをさげて」
...* 以上の細かい点に就いては拙稿「イデオロギーとしての哲学」(『イデオロギー論』――理想社版の内)〔本全集第三巻所収〕を見よ...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...溝のはたへはよるなのと細かい注意をくどくどいひきかせたのちひとりおいて帰るやうになつた...
中勘助 「銀の匙」
...一人の場合すらすらと行くというのは、本当は嘘(うそ)なのであって、細かい点では、何遍もやり直しているのであるが、本人も意識していないのである...
中谷宇吉郎 「テレビの科学番組」
...浅黒く膚理(きめ)の細かい皮が包んで...
夏目漱石 「虞美人草」
...言文一致の細かいところへ手の屆く文體が可いかといふ事は...
夏目漱石 「「自然を寫す文章」」
...小僧に俺の居るのを見屆けさせたのは藝が細かい」「――」「だがな八...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...これ以上の細かい事は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...細かい事を知つて居るのでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...前檣の日除の下で反乱の細かい手筈を協議した...
久生十蘭 「フランス伯N・B」
...何と細かい場面ではないか...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...これらの精巧な細かいことの仕上げに氣を取られてゐた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...朝鮮紙の地のきめの細かい柔らかな感じのする...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...簾(すだれ)の目より細かい琵琶湖のさざ波をなでてくる涼風が...
吉川英治 「剣難女難」
...細かい、寒い時雨である...
若山牧水 「木枯紀行」
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