...さうして細い金属の箸で...
芥川龍之介 「舞踏会」
...「この小説があまりに心細い出来であることが分ると思いますが――?」「そうだ...
岩野泡鳴 「猫八」
...細い道を伝わって小屋に来た...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...ソーンダイクは死人の細い革帯を指さして...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「歌う白骨」
...それも今蒔いて居る麥を取つて食べたいと云ふので細い堤防を築いてなりともやつて居る...
田中正造 「土地兼併の罪惡」
...個々の記者のいわゆる常識による類型化の主観的方便によるよりほかに一つもたよりになるような根拠がないからいささか心細いと言わなければならない次第である...
寺田寅彦 「ジャーナリズム雑感」
...これはずいぶん心細い実験だと思われる...
寺田寅彦 「とんびと油揚」
...浅山の月給が細いのに...
徳田秋声 「足迹」
...細い雨が降っているかと思うと...
徳田秋声 「黴」
...「この紐で殺したやうには見せかけて居るが、それも細工で、こんな細い紐で、人間一人殺せるわけはありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...細い頸をすこしかしげて笑ひながら...
堀辰雄 「顏」
...しかもまだそのか細い枝は以前のままに他の木の幹にからみついたままでいる...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...か細い高音で、ずっと離れた群衆の後ろから、誰かが何事か叫び、逮捕に気をつけろと言ってるようだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「死の川」
...心細いものだった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「衣裳戸棚」
...細い鉄の欄干も植えられ...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...そんなものは泥深い所からほとばしり出たしかも細い走り水にすぎない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...お綱は細い指尖(ゆびさき)へ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...先生の子供好きな細い眼と...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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