...今でも樣々の細々したことに就いて彼此云ひたいとは思はない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...奥の間でお通夜してくれる人たちの話し声が細々と漏れる...
伊藤左千夫 「奈々子」
...細々と暮していた養家では...
徳田秋声 「あらくれ」
...細々しく新聞紙によって報道された結果だとも云っているが...
戸坂潤 「社会時評」
...二十歳娘の手内職で父娘二人細々と暮して居るお秀が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...細々と明治の御解禁まで續いたといふことは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...中の死骸は細々と痩せて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...絮々細々と――文壇の術語で言へば克明に――書き立てた日本の文壇小説に至つては...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の追憶」
...そンな事でもして細々とでもやつてゆくのが...
林芙美子 「暗い花」
...しかし、金五郎の命は、たびたび、消えはてようとして、なお、細々と、息をつないでいた...
火野葦平 「花と龍」
...――やがてそちらへ殿が御自身で御迎えに往かれる事になりそうですからその御用意をなさいませなどと細々と書いてきた...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...奥役は何やら細々(こまごま)記した罫紙(けいし)を見ながら...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...三人の家族が細々ながら暮して行けるようになつた事なども...
三好十郎 「肌の匂い」
...縫ひ繕ひをするために入れて置いた細々したものが一切はいつてゐた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...ヤンは衣裳棚のなかに入れて置いた細々した色々な物についてゴオドに注意をした...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...細々(こまごま)と...
吉川英治 「大岡越前」
...依然粗壁(あらかべ)の中に貧しい燈を細々ととぼして...
吉川英治 「新書太閤記」
...ほかに細々でも市の暮し方はないものか...
吉川英治 「随筆 新平家」
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