...潤沢な髪の毛の重みに堪(た)えないように首筋も細々となった...
有島武郎 「或る女」
...細々とした新月が...
有島武郎 「親子」
...お定のために明日からの日課となるべき事を細々(こまごま)と説くのであつた...
石川啄木 「天鵞絨」
...家の中の細々(こまごま)した用事するのんが嫌いやねんな...
谷崎潤一郎 「細雪」
...やっと細々ながら安定した研究生活の緒につくことが出来た...
中谷宇吉郎 「鳥井さんのことなど」
...もっとも一日は家庭内の細々(こまごま)した仕事もしなければならない...
中谷宇吉郎 「日本のこころ」
...――手紙で細々と指図をして来ました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...こんな細々とした商賣を始めたことは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...道具の細々とした顏が引締つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...かうした經緯(いきさつ)を細々述べ立てることは...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...細々と百合のやうに伸びた体躯であつた...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...阿母と二人やっと細々その日を過している圓朝にとっては...
正岡容 「小説 圓朝」
...体の調子によって細々と何かして気も紛れるし...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...逢(あ)ふまでの形見ばかりと見しほどにひたすら袖(そで)の朽ちにけるかな細々(こまごま)しい手紙の内容は省略する...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...土佐国細々村の仕事であつた...
柳宗悦 「和紙十年」
...麻酔をかけられたままに細々と呼吸しはじめている...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...細々(こまごま)と」母はやや失望したらしいのに...
吉川英治 「私本太平記」
...向うの山腹に糸の様に細々と懸っているのも見えた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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