...彼女は生活上の別に取り立てて云うほどのこともないような細々(こまこま)としたことにもそれぞれその価値があって...
モオパッサン 秋田滋訳 「初雪」
...細々と冷たい眼を開(あ)きながら...
芥川龍之介 「奇怪な再会」
...花どもが細々とささやきかわしていました...
ストリンドベルヒ August Strindberg 有島武郎訳 「真夏の夢」
...奧の間でお通夜してくれる人達の話聲が細々と漏れる...
伊藤左千夫 「奈々子」
...松山虎夫殺害事件の詳細を細々(こまごま)と語り出した...
海野十三 「麻雀殺人事件」
...自分の耳は数限りもない小さな細々した不愉快と忌々しさとを見聞した...
相馬泰三 「六月」
...アチミアーノフの店から細々(こまごま)したものを...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...同じ訳の分らない連中でも自分の財産に関する細々した事務を巧みに処理することが出来て...
豊島与志雄 「作家的思想」
...朝夕朋輩衆(ほうばいしゅう)と笑いながら働いていることなどを細々(こまごま)と書きました...
中里介山 「大菩薩峠」
...これを念仏往生の本願と申す也」この消息は細々と経説を挙げてかなり長いものになっているが...
中里介山 「法然行伝」
...子供や女ばかりだ」孫三郎はこんな事を細々(こま/″\)と説明し乍ら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...細々と報告しました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...どれも命細々長らえている生活なのかと思うと...
林芙美子 「泣虫小僧」
...」役者のように細々としたその若主人は光った目で私を見た...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...あのやうな感傷的の言葉を吐くのに最も適してゐるかのやうに細々として...
牧野信一 「露路の友」
...細々とした感じの書斎でした...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...文面には、籠城の見舞や、信長自身の動静が、細々書いてある...
吉川英治 「新書太閤記」
...そしてその松原の中に細々として甲州街道と稱へらるゝこの小徑がついてゐるのだ...
若山牧水 「樹木とその葉」
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