...「別れの時」の悲哀と憂愁と温柔と縹緲とに對する微細なる感覺を持つてゐたに違ひない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...なんだか心細いなあ」「くだらんことをいわないで...
海野十三 「二、〇〇〇年戦争」
...それから心配な恐ろしい淋しい心細い気が致します...
豊島与志雄 「一つの愛情」
...いはんや泰西人の浮世絵に関する審美的工芸的研究は既に遠く十年以前全く細微に渉(わた)りて完了せられたるにおいてをや...
永井荷風 「江戸芸術論」
...むかし細井平洲(ほそいへいしゅう)という先生は人の手紙を見るとその場で焼いてしまったという事だ...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...あまり細かくは言わないように」「はい...
中里介山 「大菩薩峠」
...木は何の木か知らぬが細工(さいく)はただ無器用で素朴であるというほかに何らの特色もない...
夏目漱石 「カーライル博物館」
...自分までこの年寄を苛(いじ)めるかと云わぬばかりの心細さが籠(こも)っていた...
夏目漱石 「行人」
...細君を見ると未(ま)だ口をあいて太平の空気を夢中に吐呑(とどん)している...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...あばた自身だって心細いに違いない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...書院の窓を細目に開けて...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...『泥棒は外から入つたぞ』と教へてゐるだけの細工とも思はれます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この二人は何んともございません」彌八は事細かに報告しますが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...尤(もっと)もトマトなんて、知っているものもすけなければ、食べることなどはなおさらだったであろうが、細竹でささえて、二尺五寸ばかりに伸びたそれは、葉が茂って赤い実が美しく、斬髪の客の傍におかれてあった...
長谷川時雨 「西洋の唐茄子」
...拡大鏡でこと細かに調べたり...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「盗まれた手紙」
...こんなに細くけずれたものだと思ったほど...
堀辰雄 「幼年時代」
...ひろい背中を細君の方へ向け...
宮本百合子 「新しきシベリアを横切る」
...仔細あるまじと思い寄って参りました...
吉川英治 「源頼朝」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??