...細りゆく命をささえて...
伊藤左千夫 「去年」
...雜草が跋扈(ばつこ)してゐて僅かに一筋か二筋の細い路になつてゐる...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...見ていると細い坂道を往来の人に交ってやって来るのは...
近松秋江 「黒髪」
...このような自分の腹から自然に出た些細(ささい)な不合理はむしろ一服の清涼剤として珍重すべきもののような感がある...
寺田寅彦 「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」
...心細いの」「同志は...
直木三十五 「南国太平記」
...遠くから彼を眺めていなければならなかった細君は...
夏目漱石 「道草」
...彼はこの事件について思い出した幼少の時の記憶を細君に話さなかった...
夏目漱石 「道草」
...細君は寒そうに座を立った...
夏目漱石 「道草」
...先刻(さっき)起しに行ったんです」細君は下女を起して置いてまた床の中に這入(はい)ったのである...
夏目漱石 「道草」
...少しも変らないんですよ」と細君が注意した...
夏目漱石 「門」
...深い仔細がございましょう...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...三河様よりこっちよりの細川邸の清正公様(せいしょうこうさま)のそとのところだった...
長谷川時雨 「牢屋の原」
...細長い浮袋には、長い縄がついてゐて、石崖の杭に結びつけてある...
林芙美子 「瀑布」
...急に目を細くしてそれを恰(あたか)も自分に漸く返されようとしている生の匂ででもあるかのように胸深く吸い込んだりしながら...
堀辰雄 「菜穂子」
...どちらかというと細めで素直だ...
宮本百合子 「九州の東海岸」
...心細いふうを見せられましたから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...アメリカン・インディアンのようないかつい赫ら顔の、背の低いどっしりとした二十五、六の細君と、いかにも明朗・円満な、抜け目なさそうな色白の証券会社員の夫...
山川方夫 「愛のごとく」
...こう仔細を割っておたのみ申した上は...
吉川英治 「宮本武蔵」
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