...累々たる波の舞台を露(あらわ)す...
泉鏡花 「海神別荘」
...累々(るいるい)と並んでいる石碑の間を歩いて行くのを見届けたから...
井上円了 「おばけの正体」
...また洞の外には累々たる白骨の...
巌谷小波 「こがね丸」
...然れども警察の取締皆無のため往来の人随所に垂流すが故に往来の少し引込みたる所などには必ず黄なるもの累々として堆(うずたか)く...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...累々たるミルキ国の死者を更生させることは大して困難なことではなかった...
海野十三 「十八時の音楽浴」
...それが累々として枝もたわわになったのであった...
田中貢太郎 「種梨」
...一方の古墳(こふん)新墳(しんふん)累々(るいるい)と立並ぶ墓場の砂地には...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...街路には死屍(しかばね)が累々と横たわった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...削(けず)りぱなしの材木との累々(るいるい)たる間を...
中里介山 「大菩薩峠」
...地上に累々たる酸鼻には堪えられたものでない...
中里介山 「大菩薩峠」
...穂の重なる林の態(さま)は葡萄の房の累々と連なる趣きがある...
夏目漱石 「幻影の盾」
...美くしい空の下に累々(るいるい)と点綴(てんてつ)していた...
夏目漱石 「明暗」
...地上に累々と積み重なつたものとも観られる...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...討たれ死の多い死屍累々...
宮武外骨 「一円本流行の害毒と其裏面談」
...累々(るいるい)たる大石に大石を重ねて封鎖されてしまった...
吉川英治 「三国志」
...味方もそれに数倍する死傷者を累々(るいるい)と路上に重ねている有様であった...
吉川英治 「新書太閤記」
...敵の死屍は、累々と、辻にみだれ、町を舐めつくした炎は、遠い野を焼いて行き、土民の小屋や寺や森までが煙を吐いている...
吉川英治 「平の将門」
...呉服橋に焼死体が累々(るいるい)として横たわっている惨状を話した...
和辻哲郎 「地異印象記」
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