...意識的な反抗的な好色――かういふものがその素質と官能との純真を累ひして...
阿部次郎 「帰来」
...累を当家にまでおよぼす家出をせられたばかりか! 親は親で...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...与右衛門は不意に累の荷物に手をかけて突き飛ばした...
田中貢太郎 「累物語」
...仁を累(かさ)ね...
田中貢太郎 「富貴発跡司志」
...請負工事の紛紜(いざこざ)で血生臭い喧嘩(けんか)に連累し...
徳田秋声 「縮図」
...閣下願くは我輩が以下篇を累ねて説く所を諒とせよ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...そこには徳川氏累代の貴婦人の墓が多い...
中里介山 「大菩薩峠」
...明々瞭々たる三ツ眼!累(かさね)ではないが...
中里介山 「大菩薩峠」
...その代り累々(るいるい)と書物やら...
夏目漱石 「野分」
...四壁累レ砌...
※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]上漁史 「青塚ノ説」
...うようよと累なりあひ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...池田宗家累世の墓が儼存してゐることを知つた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...わたくしは此に由つて痘科池田氏累世の事蹟を覆検し...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...ところに繋累なき外人(よそひと)は...
森鴎外 「舞姫」
...系累苦、事業苦、思想苦、戀愛苦、貧困苦、又あらゆる目的の蹉跌などに當つて、克ちとほすか、腰をついてしまふか、兩手をひろげて艱難に當つてみて差閊へない...
吉川英治 「折々の記」
...累代漢室に仕えた名門として...
吉川英治 「三国志」
...この秀吉(ひでよし)のまえにも多難な嶮山(けんざん)が累々(るいるい)とそびえている」「ましてやおさない伊那丸(いなまる)が...
吉川英治 「神州天馬侠」
...味方もそれに数倍する死傷者を累々(るいるい)と路上に重ねている有様であった...
吉川英治 「新書太閤記」
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