...妻女が店頭に居ると客は素通りすると云われて居ります...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...その町を素通りする旅人にも...
太宰治 「津軽」
...父のように素通りすることは出来ぬ...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...絵草紙屋の店頭(みせさき)をも素通りする米友が...
中里介山 「大菩薩峠」
...ここを素通りすることができないで...
中里介山 「大菩薩峠」
...青空映す友だちよ針魚よりも鋭い腰の短剣め!あいつの主人はランチを飛ばして海軍大尉の美男子だ浮標(ブイ)めの自由な展望よあいつは海と空の骰子だあいつは燈台の横腹にさしこむ朝日の第一線にも見あきてゐよう港外を素通りする外国汽船ののつぽな煙筒出帆を敲く銅鑼めの得意な面つきよあいつの面(つら)に照り反す海空太陽よ麝香...
仲村渠 「港に沈んだ鉄片の希望」
...五月節句が素通りすることになつたのか」平次は退屈さうでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...自分の部屋の前を何遍も素通りする...
堀辰雄 「恢復期」
...「花なんか勝手にしやがれ」と云つた顏つきで素通りするきりですが...
堀辰雄 「匈奴の森など」
...郡長さんに御挨拶もしないで素通りする奴があるか...
牧野信一 「サクラの花びら」
...ちかごろは郵便夫が自分のうちの門を素通りするのを見とゞけた時に...
牧野信一 「タンタレスの春」
...急用あって四手(よつで)駕籠へ乗り四谷の師匠の家の前を素通りするとき...
正岡容 「小説 圓朝」
...山の中の小さな驛を素通りするたんびにがたっと横にゆれながら...
宮澤賢治 「氷と後光」
......
山之口貘 「山之口貘詩集」
...活字の列はただ素通りするだけで...
山本周五郎 「青べか物語」
...陸地から遠ざかって行くばかり……朝鮮海峡をサッサと素通りするようになる...
夢野久作 「爆弾太平記」
...家の中を素通りすると...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
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