...彼女は本当に素直ないゝ子供として...
伊藤野枝 「背負ひ切れぬ重荷」
...女は割合に素直な心を持つてゐる...
薄田泣菫 「茶話」
...卑屈の素直な肯定の中から...
太宰治 「自信の無さ」
...自然や人間に對する素直な...
太宰治 「津輕地方とチエホフ」
...マア坊の放心状態みたいな素直な姿態に就いてのひそかな感懐でもあったのだ...
太宰治 「パンドラの匣」
...千代次は薄い素直な耳朶を持っていた...
豊島与志雄 「道化役」
...子供のように素直なところのある青年でありましたから...
中里介山 「大菩薩峠」
...僕はいつの間にか昔と同じように美くしい素直な邪気のない千代子を眼の前に見る気がし出した...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...あんな素直な女の心になりたいなんぞ...
林芙美子 「大島行」
...そういう素直なそぶりを見ると...
久生十蘭 「キャラコさん」
...ただただ彼女は自分の気持を信頼した兄――私は今でもさう思つてゐる――に素直な心でうち明けようとしたまでだ...
北條民雄 「鬼神」
...素直な態度に次第に感情的に惑わかされて行くものを感じた...
牧野信一 「露路の友」
...ほそみも眼立たない素直な石燈籠であつた...
室生犀星 「京洛日記」
...それを易しく「素直な心」といってもよい...
柳宗悦 「改めて民藝について」
...鳩(はと)の如く素直なれ...
山崎富栄 「雨の玉川心中」
...氷島人(イスランデエ)等が家族へ送るあらゆる手紙の定まり切つた型通りの極く素直な調子で認めてあつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...いかにも素直な君に見えたからだった...
吉川英治 「私本太平記」
...彼の素直な生まれつきを...
渡辺温 「絵姿」
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