...名は小夜(さよ)と申しまして、私の口から申し上げますのも、異なものでございますが、至って素直な、はにかみ易い――その代りまた無口過ぎて、どこか影の薄いような、寂しい生れつきでございました...
芥川龍之介 「疑惑」
...彼女は本当に素直ないゝ子供として...
伊藤野枝 「背負ひ切れぬ重荷」
...冬の素直な枝ぶりを見せて立ち...
竹久夢二 「砂がき」
...素直な心を持つた人なら...
太宰治 「道化の華」
...ただ讀者の素直な心情を待つばかりであります...
太宰治 「『富嶽百景』序」
...どんな素直な心でもしまいには曲って来るのであろうか...
谷崎潤一郎 「鍵」
...誇張したようなところにもどこか素直な...
寺田寅彦 「二科会展覧会雑感」
...素直な強い子にするために...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...素直な方であるし...
中里介山 「大菩薩峠」
...素直な返事をしたのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...」さうすると細君は至極素直な調子で...
牧野信一 「雪景色」
...正直で素直な伜とで...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...私たちの生活から素直な情熱が失われているということ...
宮本百合子 「女の歴史」
...素直なかはいい雀(すゞめ)たち...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...自己の運命に素直すぎるほど素直な姿で...
吉川英治 「私本太平記」
...素直な答なので利家は...
吉川英治 「新書太閤記」
...ウム」素直な唖(おし)のように...
吉川英治 「親鸞」
...「こんな素直な牛が...
吉川英治 「宮本武蔵」
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