...素直な心で幸(さち)あれかしと祈るほかはなかった...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...そんな不自然な抑制は体をいためたり素直な性質をまげたりする他何にもいゝ事はありません...
伊藤野枝 「青山菊栄様へ」
...素直なことであったと思えるのである...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...素直な書生にさそわれまして(いやな事を言う)井の頭公園の梅見としゃれたのでありますが...
太宰治 「黄村先生言行録」
...彼も素直な感情で子供に対することができなくなり...
徳田秋声 「縮図」
...お雪は素直な気質を持ち合わせていました...
中里介山 「大菩薩峠」
...ドコまでも素直なお雪は...
中里介山 「大菩薩峠」
...素直な良い演奏であると思う(JD六〇六―八)...
野村胡堂 「楽聖物語」
...「その素直なのは誰だい」「千住(こつ)の大橋屋の濱夕てんで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何を言ッてもとても私共の言事(いうこと)を用いるようなそんな素直なお嬢さまじゃアないんだから...
二葉亭四迷 「浮雲」
...さういふ自分には最も素直なものであつた...
堀辰雄 「小説のことなど」
...素直な男は、あわてた...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...素直な老いた母は...
宮本百合子 「大いなるもの」
...無邪気な素直な子であったので...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...爺さんが何かのはずみでお初の名を口に出すことがあっても内儀さんは素直な顔で頷いているだけだ...
矢田津世子 「神楽坂」
...素直な安らかな気持でいられる場合はないのです...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...それも亡父から聞き伝えたままの素直な響きで...
横光利一 「旅愁」
...いつになく余り素直な義仲の顔いろだったので...
吉川英治 「源頼朝」
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