...それはきっと私の全存在に素直なものであった筈である...
太宰治 「一日の労苦」
...その素直なる御返答として...
太宰治 「右大臣実朝」
...素直な語りかただったので...
太宰治 「令嬢アユ」
...素直な満足と喜悦(よろこび)に和(やわら)ぎ浸ることができずに...
徳田秋声 「あらくれ」
...素直な女だと言って可愛がられた...
徳田秋声 「新世帯」
...何事にも穏かな素直な微笑みを洩らすのは彼女の癖であった...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...――これではいくら素直な少年であっても...
永井隆 「この子を残して」
...素直な返事をしたのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...髮はひどく亂れてをり、手足にも頬のあたりにも、引つ掻きやら撲(う)ち傷やらありますが、丸ぽちやの愛くるしい顏立ちで、素直な鼻筋、眉が霞(かす)んで、唇が泣いて、つぶつた眼の睫毛(まつげ)の長さが、妙にこの娘を痛々しく見せました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...素直な女じゃありませんよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...きみはなんて誠実で、正直で、素直な人なんだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...私たちの生活から素直な情熱が失われているということ...
宮本百合子 「女の歴史」
...大どかな、素直な、気品ある若い女です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...「よく気がつく」「云うことは立派なもんじゃ」その他等々はそれなのだからと素直な結論にゆかないで...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...かうも靜かな技巧のない素直な庭があるものかと...
室生犀星 「京洛日記」
...爺さんが何かのはずみでお初の名を口に出すことがあっても内儀さんは素直な顔で頷いているだけだ...
矢田津世子 「神楽坂」
...一つとして工夫をこらしたもので素直な作を越え得たものがないからです...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...玄徳は素直な質(たち)なので...
吉川英治 「三国志」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??