...素気(そつけ)なく辞退した事があつた...
薄田泣菫 「茶話」
...素気無(そっけな)い顔(かお)には青筋(あおすじ)が顕(あらわ)れ...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...ちつとも覚えてゐないわ』『さう……』姉の政子はそんなことは何うでも好いといふやうに素気(そつけ)なく言つて...
田山録弥 「父親」
...いかにも素気(そっけ)なく書いてある...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...来た手紙も素気(そっけ)ないものであって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...打って変った冷たい素気ない態度を堪えしのんで行くことは...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...桟橋(さんばし)の際へ素気なく乗りつけると共に...
中里介山 「大菩薩峠」
...一つどんと素気(そっけ)なく鳴ると共にぱたりと留った...
夏目漱石 「思い出す事など」
...素気(すげ)なきカーフの背を鈍色(にびいろ)に緑に上下(うえした)に区切って...
夏目漱石 「虞美人草」
...私はむしろプロ・アルテの素気(そっけ)なさに賛意を持つ場合の方が多いのである...
野村胡堂 「楽聖物語」
...いつにない素気ない調子です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「どうも一向に」という素気ないお断りを食ったが...
久生十蘭 「悪の花束」
...普段机に向つてゐる時と同じやうに素気ない表情をしてゐるので...
牧野信一 「冬の風鈴」
...あんなに素気なくして...
吉川英治 「江戸三国志」
...その素気ない物言い振りには...
吉川英治 「私本太平記」
...聞いていたので素気(そっけ)なく追い返したが――その甥(おい)が...
吉川英治 「新書太閤記」
...きッぱりといいきらぬッ!」「お察しなされて下さいませ……素気(すげ)ないことをいいきれぬ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...素気(すげ)ない便りでもあったからだ...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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