...いつか素気なく先方の頼みを断れない気もちにも落ちこんでいた...
芥川龍之介 「玄鶴山房」
...「その後如何(いかゞ)でせうか」「非常に疲労してゐます」わたしは素気(すげ)なく答へた...
犬養健 「愚かな父」
...逃がしてやっても良いだろう」「――用があるんだ」宇治は素気(そっけ)なく答えた...
梅崎春生 「日の果て」
...素気なくいらないと言う...
鈴木三重吉 「千鳥」
...愛想も素気もない事務的な口調でたずねた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...H氏のは昔しの彼の手紙とちがつて直截で素気がなかつたが...
徳田秋聲 「芭蕉と歯朶」
...おれが素気なく振り切った...
豊島与志雄 「失われた半身」
...我等とても油断なく」素気(すげ)なき答え方...
中里介山 「大菩薩峠」
...――なぜ」「そんなら好いです」「そう素気(そっけ)なく云わずと...
夏目漱石 「虞美人草」
...「お滝か」平次は素気ない調子で言いました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...娘のお夏は冷たいほど素気ない挨拶をしたっきり...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...今は全く心変りした道子は之を素気(すげ)なくはねつけたため...
浜尾四郎 「彼が殺したか」
...直吉を素気なく払ひのけるやうにして...
林芙美子 「瀑布」
...あまり素気(そっけ)なくすると許嫁(いいなずけ)のところへ暴れ込まれ...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...そんなに素気なくなさらなくともいいと思うわ...
久生十蘭 「魔都」
...あるいは素気(すげ)なくあり過ぎるかで...
プーシキン Alexander S Pushkin 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...百合のにおいはお嫌いよ」「お母さんもね……」あの方は何故かしらひどく素気のない返事をなさった...
堀辰雄 「菜穂子」
...聞いていたので素気(そっけ)なく追い返したが――その甥(おい)が...
吉川英治 「新書太閤記」
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