...」と素気(そっけ)なく云った...
泉鏡花 「婦系図」
...素気なく突きはなした...
伊藤野枝 「惑ひ」
...こちらで良いと思う縁談を先方から素気なく断られてみると...
丘浅次郎 「改善は頭から」
...素気なくいらないと言う...
鈴木三重吉 「千鳥」
...「そんなに人に素気(そっけ)なくなさるこたぁありませんや...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...素気なく問答してゐたら――振向きもしないで――おとなしくいつてしまつた...
種田山頭火 「行乞記」
...大佐の態度は僕には少々素気(そっけ)なさすぎた...
コナンドイル Conan Doyle 三上於莵吉訳 「白銀の失踪」
...おれが素気なく振り切った...
豊島与志雄 「失われた半身」
...それだけではあまり素気ないから...
豊島与志雄 「文学以前」
...ですから、それからは、ネルロとパトラッシュが、毎朝アントワープへ運んで行く牛乳の御用を聞きにまわっても、牧場主たちは、以前のように、何かと親切に計らってくれず、素気ない態度で、あまり口も利いてくれないのでした...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...素気(すげ)なきカーフの背を鈍色(にびいろ)に緑に上下(うえした)に区切って...
夏目漱石 「虞美人草」
...あまり素気(そっけ)なくすると許嫁(いいなずけ)のところへ暴れ込まれ...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...素気ないほどきっぱりと言った...
堀辰雄 「曠野」
...百合のにおいはお嫌いよ」「お母さんもね……」あの方は何故(なぜ)かしらひどく素気のない返事をなさった...
堀辰雄 「楡の家」
...お師匠(しょ)さんの圓生師匠とは事変ってまるっきり口数の少ないむしろ素気なくさえおもわれる応対に...
正岡容 「小説 圓朝」
...素気(そっけ)なくお通りになるなんて...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...急に素気(すげ)なく取り澄ましてきた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...セルゲイは素気ない調子で応じて...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
便利!手書き漢字入力検索