...治郎兵衛の素朴な...
芥川龍之介 「枯野抄」
...「くろぐろと円(つぶ)らに熟るる豆柿に小鳥はゆきぬつゆじもはふり」に素朴なる画趣を想はせてゐる...
芥川龍之介 「僻見」
...途中の遭逢に當つても素朴なる同類の親愛を感ずる程の優しさを持つてゐ乍ら...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...素朴な政治ではなかつた...
石川啄木 「鳥影」
...一面には先生が近代教育を受けない素朴な性質をもっておられたことにもよるが...
石原純 「左千夫先生への追憶」
...無欲な素朴な気質と...
高村光太郎 「智恵子の半生」
...ゲエテの素朴な詩精神に敬服しているのではなく...
太宰治 「愛と美について」
...人々が素朴なその限り又実在論的な哲学的学問態度を信じることが出来ない限り...
戸坂潤 「科学方法論」
...無視して偏狭素朴なるいわゆる実践主義に陥る者の多いことは...
野呂栄太郎 「名人上手に聴く」
...この日記はかならずしも素朴な事実だけを書きとめているのでないことが...
久生十蘭 「海難記」
...性的な欲望を満たすことは喉の干いた時一杯の水をのむにひとしいという言葉の最も素朴な理解が...
宮本百合子 「新しい一夫一婦」
...素朴な屋造りだった...
矢田津世子 「茶粥の記」
...素朴なものはいつも愛を受ける...
柳宗悦 「工藝の道」
...更にその背後にはとても貧しく傲(おご)りのない素朴な暮しがあって...
柳宗悦 「多々良の雑器」
...ここで彼らの素朴な気質は知識よりももっと不思議な働きをしている...
柳宗悦 「苗代川の黒物」
...それは経典と仏像とから得た幻想のきわめて素朴な表現であって...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...この画の作者もまた推古仏を愛する人々の素朴な心を尚び...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...素朴な霊的要求が深く自然児の胸に萌しはじめたという雰囲気からであった...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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