...途中の遭逢に當つても素朴なる同類の親愛を感ずる程の優しさを持つてゐ乍ら...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...ゲエテの素朴な詩精神に敬服しているのではなく...
太宰治 「愛と美について」
...白木(しらき)の宮柱(みやはしら)に萱葺(かやぶき)の屋根をした素朴な社(やしろ)でありました...
田中貢太郎 「宇賀長者物語」
...一等素朴な観念は...
戸坂潤 「思想としての文学」
...或は素朴な感動に還るといっても...
豊島与志雄 「文学への実感について」
...かつて柔和を知らない常に堅忍な人のような素朴な冷ややかな剛直さをもって...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...音楽の素朴な生命力の回復を願ってのことと思われる...
信時潔 「望ましい音楽」
...素朴なのは彼女の平常であったかも知れないが...
長谷川時雨 「松井須磨子」
...素朴な顔つきの二十五...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...将来どんなことがあっても人民的な立場のすべての人々は再び一九三三年代の素朴な誤りに陥ってはならないということである...
宮本百合子 「解説(『風知草』)」
...至って素朴な形でやっていたわけです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
......
八木重吉 「貧しき信徒」
...素朴な生活に親しんでいたらしいのである...
柳田国男 「木綿以前の事」
...大切に持ち伝えた素朴なる村人に向かっては...
柳田国男 「雪国の春」
...初めは誰でもそんなふうにするものだ、精勤を見せかけるために、あるいは新しい仕事に対する興味に駆られて、――しかし彼はそのどちらでもなく、もっと素朴な、それが自分の仕事であるという、ごくあたりまえな態度であり、半年経ち、一年ちかく経っても、その仕事ぶりに変りはなかった...
山本周五郎 「青べか物語」
...コバルトと、白と、墨とから成つた、素朴な、さうして森厳な月夜...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...持前の素朴な野獣性を思うさま発揮して...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
...いかに素朴な心的状態にあるものも...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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