...素早い良平はその途端(とたん)に金三の脇(わき)を走り抜けた...
芥川龍之介 「百合」
...素早い怪盗は、室を飛出して、外からドアを閉めてしまった...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...それは非常に素早いものだそうであります...
太宰治 「黄村先生言行録」
...素早いもんでなあ...
太宰治 「お伽草紙」
...実に素早い...
太宰治 「ろまん燈籠」
...喧嘩にかけては素早い腕を片一方持っている上に...
中里介山 「大菩薩峠」
...あきらかにこの身障者は行動が素早い...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...スクラムを組んで掴み合つたまゝダイアナの立像に素早い視線を投げながら...
牧野信一 「まぼろし」
...「お土産(みやげ)三つで気が済んだ」と背中をどやして逃げ出す素早い奴(やつ)を追いかけてお鶴も「明日またおいで」と言って...
水上滝太郎 「山の手の子」
...非常に素早い足どりで萩(はぎ)の枯れ叢...
室生犀星 「野に臥す者」
...ひとしきり水の中に素早いさざ波を立てて沈む雀(すずめ)ほどの小さい水鳥は...
室生犀星 「姫たちばな」
...あの素早い大男の喧嘩坊のハンス奴が...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...この素早い眼づかいの裡に...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...その一つ一つは霰の素早いぶす/\いふ音を立てて...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...いずれも素早い上に腕達者な曲者(しれもの)...
吉川英治 「江戸三国志」
...のみならず、店の若い者に唆(そそのか)されたか、一端の列をくずして、物蔭に隠れ、素早いとこをと、酒の碗(わん)をあばき合っている一ト群れさえある...
吉川英治 「新・水滸伝」
...素早いお綱はその時はもうこの庭に見えなかった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...あの素早い曲線の動きには...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??