...町内の素封家(そほうか)N氏の別荘とかになっている閑静な住居(すまい)を周旋された...
芥川龍之介 「疑惑」
...茂木氏は中島信行夫人(有名な湘烟女史)の媒介で紀州の素封家佐藤長右衞門氏の女婿となり...
石川三四郎 「浪」
...郷里には素封家の一人に數へられる伯父と...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...さぶちゃんの家は村の素封家だった...
犬田卯 「橋の上」
...黄鶴楼というはその頃区長をした小石川の素封家佐藤氏の邸で...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...或る懇意な田舎の素封家に所望されて名士の手紙を十数通与えたところが...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...間もなくその素封家から「紅葉先生と露伴先生のだけは早速表装しました...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...兄は村一番の素封家です...
橘外男 「仁王門」
...それぞれ小倉と長崎の素封家(そほうか)へ引き取られて...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...物をくれそうな素封家(ものもち)の家を物色して歩いた...
田中貢太郎 「黄金の枕」
...それは豊橋市の素封家の嗣子(しし)で...
谷崎潤一郎 「細雪」
...名古屋の素封家に沢崎と云うのがある...
谷崎潤一郎 「細雪」
...三枝と云うのは豊橋市の素封家だと云うことであったが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...これはどう見ても弱冠の素封家の...
イワン・ツルゲーネフ Ivan Turgenev 二葉亭四迷訳 「あいびき」
...それが当然素封家の詩人秋本でなければならなかった...
徳田秋声 「仮装人物」
...仏蘭西近世の美術品と江戸の浮世絵とは素封家松方氏の力によって極東の地に輸送せられた...
永井荷風 「帝国劇場のオペラ」
...夫(そ)レ医卜(いぼく)トハ素封無キ者ノ素封也...
中里介山 「大菩薩峠」
...俗の世界には素封家(そほうか)はその人物の如何なるを問わず...
新渡戸稲造 「自警録」
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