...「氏素姓」は熟語ではありません...
...しかも不思議なことに、警察のあらゆる努力にも拘(かかわ)らず、賊の所在(ありか)は勿論、その素姓も、殺人の動機も一切合切(いっさいがっさい)不明であった...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...みんな素姓(すじょう)の知れたもの...
中里介山 「大菩薩峠」
...その身元素姓(すじょう)を反問するまでもなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...その素姓がすっかりわかってみると...
中里介山 「大菩薩峠」
...此上素姓の怪しいお樂を...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...自分の素姓が解りそうになって逃げ出したんだ」「素姓?」「どうかしたら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...氏(うぢ)も素姓もわかりませんが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それにはわけがあるんです」姪が伯父の素姓を知らないわけを...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この娘の素姓から...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...即位時代に宮廷にいた古い貴族に逢ったら一と眼で素姓を見破られてしまう危険があり...
久生十蘭 「カストリ侯実録」
...そんな素姓も知れぬ女にみれんを残すことはゆるさぬ...
山本周五郎 「屏風はたたまれた」
...――いや、お袖の素姓も、武家出とは、聞いていたが、そうした身の上とは、知らなかった...
吉川英治 「大岡越前」
...まだ身素姓さえ告げぬ私の烏滸(おこ)な腕立て...
吉川英治 「私本太平記」
...その奇特な――若い僧という者の素姓を洗ってみると...
吉川英治 「親鸞」
...ここの住僧であったという素姓がはっきり分かる...
吉川英治 「随筆 新平家」
...素姓(すじょう)のしれない虚無僧ずれに...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...伊織の素姓についていろいろ糺(ただ)してみると...
吉川英治 「宮本武蔵」
...ただ死骸だけを庭へ移しましたが」「死骸? 誰の?」「素姓不明の町人でござるが...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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