...「氏素姓」は熟語ではありません...
...この黒衣婦人の素姓は...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...素姓の卑しい……」二等大尉はまたもやそばから口を出した...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...これで気楽な身分でございます」兵馬は七兵衛の素姓(すじょう)をよく知らないのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...素姓を包んで南部家の奧に仕へ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...下手人(げしゆにん)の素姓が今のところまるつ切り分らない...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...主人の大澤は薄々瀧山誠之進の素姓を悟(さと)つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今日のこと――あたしの素姓や...
火野葦平 「花と龍」
...女の素姓といふものほど判りにくいものはない...
室生犀星 「はるあはれ」
...これまでできる限りやってみたようですからね」「老人がどういう素姓の者かと訊いているんだ」隼人は問い返すような岡村の眼に...
山本周五郎 「ちくしょう谷」
...即座に素姓をつまびらかにした...
吉川英治 「三国志」
...ここへ通せ」「お会いなされますか」「ウむ」「素姓も告げぬ異(い)な女...
吉川英治 「私本太平記」
...千種忠顕から女の名やら素姓などは訊きさぐってみたのであった...
吉川英治 「私本太平記」
...純粋な日本の生れでもない素姓を...
吉川英治 「新書太閤記」
...やがて自分の素姓を悟るに及んで道三を怨み...
吉川英治 「新書太閤記」
...身素姓(みすじょう)を名乗り合い...
吉川英治 「新・水滸伝」
...素姓を名乗っていないのは...
吉川英治 「平の将門」
...銘も素姓もない安刀(やすがたな)でござる」と...
吉川英治 「宮本武蔵」
...このマヤ文化は未だに素姓のはっきりしないものであるが...
和辻哲郎 「鎖国」
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