...本来の素質に鍛錬を加えた...
芥川龍之介 「久米正雄」
...さぶちゃんの家は村の素封家だった...
犬田卯 「橋の上」
...明智や明断なぞの要素は...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...それは当然音楽的要素(曲)と文学的要素(歌詞)とから成立つてゐる...
知里真志保 「アイヌ族の俚謡」
...一般読者は夫々の専門に就いて多くは素人だ...
戸坂潤 「思想としての文学」
...じいっと見入ってきたその素純な眼付の前に...
豊島与志雄 「古井戸」
...素的素的ってのさ...
直木三十五 「三人の相馬大作」
...そんな事に騒ぐよりも不燃性水素でも作って見給え...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...私の心は五分と経(た)たないうちに平素の弾力を回復した...
夏目漱石 「こころ」
...道楽強いと来てるからたまりませんや」「まるでお前とあべこべだ」「その殿様が近ごろ和蘭舶来(おらんだはくらい)の素晴らしい遠眼鏡を手に入れ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「エラールのピアノははじめてだぞ」椅子に掛けて八十五鍵を低音部から素早くひと撫ですると...
久生十蘭 「だいこん」
...素早く身をかがめ床から紙を拾い...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...近代社会としてはまことに素朴に自然力の下にさらされている日本にとって独特の意味を有すると思う...
宮本百合子 「科学の常識のため」
...色の黒い、眉の濃い、眼の鋭い、それでいて何処となくイナセな体構えが、箱崎縞に小倉帯、素足に角雪駄、尻端折(しりはしょり)に新しい手拭で頬冠りをしている...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...ほんと、素晴しいわ...
横光利一 「夜の靴」
...もとより素直(すなお)にこの諏訪(すわ)の温泉(ゆ)の町を出てしまったわけでは無論ない...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...緑青(ろくしょう)の毒素は...
吉川英治 「山浦清麿」
...これらのことがすべて気高さの印象の素因なのである...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
便利!手書き漢字入力検索