...新島君の死後同志社も一時紛紜(ふんうん)のために頗(すこぶ)る悲況に陥ったが明治二十九年我輩が再び外務大臣になった時にまた偶然にもその処置調停に関係する事となり...
大隈重信 「新島先生を憶う」
...塞耳維(セルビア)対土耳其(トルコ)の紛紜(いきさつ)から...
薄田泣菫 「茶話」
...家庭ニ紛紜(ふんぬん)ヲ起サセテ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...昼頃からおとらとの間に紛紜(いざこざ)を惹起(ひきおこ)していた...
徳田秋声 「あらくれ」
...家へ入ってからの母親との紛紜(いさくさ)が気煩(きうるさ)さに...
徳田秋声 「あらくれ」
...甘いとも苦(にが)いとも解らないような苦しい生活の紛紜(いざこざ)から脱(のが)れて...
徳田秋声 「あらくれ」
...お増とお今との間には時々の紛紜(いざこざ)が絶えなかった...
徳田秋声 「爛」
...瀬戸物や何かを打壊す時の紛紜(いざこざ)を...
徳田秋声 「チビの魂」
...家庭の紛紜(ふんうん)を複雑にするそれらのこまかな不祥事が常にあるもので...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...御武家や御大名方の紛紜(いざこざ)に立ち入るわけには參りません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...又(また)まゝ娘(むすめ)と紛紜(もめ)でも起(おこ)りましたのか...
樋口一葉 「うらむらさき」
...何か御一門に紛紜(いざこざ)があつてか...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...人事紛紜(ふんうん)の際には思(おもい)のほかなる異像を現出するものなり...
福沢諭吉 「学者安心論」
...壮士間に紛紜(ふんぬん)を生じ...
福田英子 「妾の半生涯」
...紛紜(ごたごた)した挙句に幾度(いくたび)となく姦淫するのを...
二葉亭四迷 「平凡」
...大体この三つの感情が紛紜して直ぐに立ち上らうともせず...
牧野信一 「坂道の孤独参昧」
...於是紛紜之辨以生(こゝにおいてふんうんのべんもつてしやうず)...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...訴訟紛紜(ふんうん)の種となりやすいために地租改正を機として区劃を整理しかつ断然新たな地名と取り換えたのであろうと思う...
柳田國男 「地名の研究」
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