例文・使い方一覧でみる「紛れ」の意味

...三太郎はもつと氣紛れに物を云ひ... 三太郎はもつと氣紛れに物を云ひの読み方
阿部次郎「三太郎の日記　第一」

...ところが、気紛れな秋は、この小さな虫に順調な安眠を与えようとはしないで、時ももう十月半ばだというのに、どうかすると夏のような日光の直射と、晴れきった空の藍色とで、虫の好奇心を誘惑しようとする...
薄田泣菫「艸木虫魚」

...いつのまにか路傍（みちばた）の群集のなかに紛れ込んでしまふものだが... いつのまにか路傍の群集のなかに紛れ込んでしまふものだがの読み方
薄田泣菫「独楽園」

...紛れないために正確に云い表わせば... 紛れないために正確に云い表わせばの読み方
戸坂潤「科学論」

...紛れもなく賢い人であったが... 紛れもなく賢い人であったがの読み方
ドストエーフスキイ中山省三郎訳「カラマゾフの兄弟」

...「ホーイホイ」人間の声であることは紛れもないのであります... 「ホーイホイ」人間の声であることは紛れもないのでありますの読み方
中里介山「大菩薩峠」

...その騒ぎと暗とに紛れて... その騒ぎと暗とに紛れての読み方
中里介山「大菩薩峠」

...紛れもなくそれは... 紛れもなくそれはの読み方
野村胡堂「錢形平次捕物控」

...海坊主が弁天様を生んだような造化の気紛れを平次はまざまざと見せられるような気がしたのです...
野村胡堂「銭形平次捕物控」

...その時は紛れてしまつたが... その時は紛れてしまつたがの読み方
野村胡堂「錢形平次捕物控」

...他所（よそ）から紛れ込んだものに相違なかった... 他所から紛れ込んだものに相違なかったの読み方
萩原朔太郎「ウォーソン夫人の黒猫」

...晴の字が將軍の偏諱であること紛れもない... 晴の字が將軍の偏諱であること紛れもないの読み方
原勝郎「日本史上の奧州」

...気にさわる思い出でも――」兄弟（ブリューデル）パーゲルは紛れのない賞讃と尊敬をこめて... 気にさわる思い出でも――」兄弟パーゲルは紛れのない賞讃と尊敬をこめての読み方
アルジャナン・ブラックウッド森郁夫訳「秘密礼拜式」

...第四十四章　崩御紛れもなくアストリア国王の玉体（ぎょくたい）であった... 第四十四章　崩御紛れもなくアストリア国王の玉体であったの読み方
フレッド・Ｍ・ホワイト　Fred M. White 奥増夫訳「王冠の重み」

...上階のどこからか紛れもなくピアノの音がして... 上階のどこからか紛れもなくピアノの音がしての読み方
フレッド・Ｍ・ホワイト　Fred M. White 奥増夫訳「謎の四つ指」

...教師の講話は紛れもなく自分をさしたものだ... 教師の講話は紛れもなく自分をさしたものだの読み方
山本周五郎「さぶ」

...福岡から追込まれて来て新入坑の坑夫に紛れ込んでおったのを... 福岡から追込まれて来て新入坑の坑夫に紛れ込んでおったのをの読み方
夢野久作「骸骨の黒穂」

...どうかして気紛れに持って出ても... どうかして気紛れに持って出てもの読み方
吉川英治「忘れ残りの記」

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