...それは紛う方もない...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...なにさまのお屋敷かと見紛うばかりのマブドバ(大邸宅)だった...
高見順 「いやな感じ」
...林泉の女神の彫刻の傍にはいずれが女神と見紛う真っ白な肌も露(あらわ)に...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...紛う方なき古羅馬風習の一つなのであります...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...どちらにおいでになる? 紛う方ないエミーラの筆蹟じゃ! ベイレエ! オリィヴァ! 早くその紳士を...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...見紛うべくもない特色である...
田辺元 「メメント モリ」
...若いご婦人の受難の地も見紛うところではなく...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「自転車乗りの影」
...茲に方法概念の実践的優位が見紛うことを許さぬように顕われる...
戸坂潤 「科学方法論」
...一つにはこの増税は見紛う方なき大衆課税である...
戸坂潤 「思想議会たるを知れ」
...紛う方なきといっても...
中里介山 「大菩薩峠」
...紛うかたなきマドロスがいる...
中里介山 「大菩薩峠」
...雲に紛う日本海より...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...雪にも紛う顔の色が一層引ッ立ッて見える...
広津柳浪 「今戸心中」
...彼らは紛うことのない歓迎のいろをたたえてみせた...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...綾のようにすかすと見紛う簾ではよくは見えないもどかしさがあった...
室生犀星 「荻吹く歌」
...紛うかたもない例の女のすらりとした姿で...
室生犀星 「幻影の都市」
...紛うかたもない娘が半身を障子のそとへあらわし...
室生犀星 「不思議な国の話」
...軍艦の舳(へさき)のような顎をニューと突き出したハドルスキー……紛う方ない樫尾初蔵氏の堂々たる陸軍大尉の制服姿で...
夢野久作 「暗黒公使」
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