...紙背(しはい)からにじみ出して来る不気味さ...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...油紙背にかぶりてとぼ/\と雨に山ゆくをさな兒あはれ男女老若入りまじりての歩行に...
大町桂月 「阿武隈川水源の仙境」
...昭和十年三月七日關口存男識獨文和譯和譯P.516. zwischen den Zeilen lesen(眼光紙背に徹す) hineinlesen(勝手な意味を捏造して讀むこと)46P.52【1】a.仕事は一週間後に始めて仕上がる...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...いわゆる眼光紙背(がんこうしはい)に徹するという人であって...
高浜虚子 「俳句への道」
...眼光紙背に徹する読者ばかりを相手にしているのだから...
太宰治 「一歩前進二歩退却」
...読書について『眼光紙背に徹す』といふ言葉をつかつてゐるが...
田山録弥 「小説新論」
...『眼光紙背に徹す』といふことは...
田山録弥 「小説新論」
...この眼光紙背に徹するといふ読方も...
田山録弥 「小説新論」
...この事務的散文的記事の紙背には涙がある...
寺田寅彦 「備忘録」
...多少紙背に躍る或るものを読み取らせるので...
戸坂潤 「戦争ジャーナリスト論」
...紙背に徹(とお)るという眼光で見つめていたが...
中里介山 「大菩薩峠」
...良い墨で書いた字は筆力が紙背に徹するといわれているのもN氏の解釈によると...
中谷宇吉郎 「墨色」
...ナポレオンについても彼が帝位につくに至った勢いについての評価は決して紙背に徹してはいません...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...眼光紙背に徹する底のまなこをもたなければならない...
室生犀星 「庭をつくる人」
...若し紙背に徹する眼光を以て読むときは...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...音羽組兇悪なる毒手が紙背に潜むが如き...
山下利三郎 「誘拐者」
...またすこしでも往時(おうじ)の実際を紙背(しはい)に読む読者の試案にもなろうかと...
吉川英治 「私本太平記」
...もッと先を読んでみるから……」紙背(しはい)を透(とお)すような眼(まな)ざしで...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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