...そこは白い紗(しゃ)に蔽われた...
高神覚昇 「般若心経講義」
...長方形の印度更紗(いんどさらさ)をかけた卓(たく)があってそれに支那風(しなふう)の朱塗(しゅぬり)の大きな椅子(いす)を五六脚置いた室(へや)があった...
田中貢太郎 「蟇の血」
...月の光の工合であらうか舟の周囲は強い電燈を点けたやうに明るくなつて女の縦模様のついた錦紗のやうな派手な羽織が薄い紫の焔となつて見えた...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...アスパラガスの紗(しゃ)のような葉だけはまだ一部分濃い緑を保って立っている...
寺田寅彦 「病室の花」
...喪服に黒い面紗(ヴェール)という装いの女性が室内に入ってきた...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「唇のねじれた男」
...コゼットは白琥珀(こはく)の裳衣の上にバンシュ紗(しゃ)の長衣をまとい...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...品物は金紗(きんしゃ)の上等物でありながら...
永井荷風 「ひかげの花」
...鼻の先に剥(は)げかかった更紗(さらさ)の座布団が「御乗んなさい」とも何とも云わずに着席している後(うし)ろに...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...羅紗の表をつけた毛皮外套(トゥループ)を著てゐただけで...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...蜂英菖葉映窓紗...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...それ故榛軒は寿宴の配物(くばりもの)として袱紗数百枚を寄附した...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...此袱紗は今淺井氏の所藏になつてゐるのを...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...小さな袱紗(ふくさ)包みを持って...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...このお金はあたしには要らないからよ」「あなたはあたしを」「いいえなにも云わないで」およねは袱紗をたたみながらかぶりを振った...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...羅紗(らしゃ)のくび巻を持って来させた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...玉突台の羅紗の上に静止している象牙の玉のようなものである...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...派手(はで)な身装(みなり)をして大きな帽の蔭に白粉(おしろい)を濃く刷(は)いた顔を面紗(エル)に包み...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...紅紗(こうさ)の燈籠(とうろう)二...
吉川英治 「新・水滸伝」
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