...それが本能の及ぶだけ純粋なる表現である場合に最も真であるという大事な要件が許されるならば...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...やはりあくまで戦わねばならぬという純粋な精神が...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...テムズ・ディットンからの純粋な水を得た人たちに比べて...
ジョン・スノウ John Snow 水上茂樹訳 「コレラの伝染様式について」
...純粋な声援である...
太宰治 「富嶽百景」
...しかしこの映画を一種の純粋な情調映画と見なし「俳諧的(はいかいてき)映画」の方向への第一歩の試みとして評価するとすれば相当に見どころのある映画だと思われる...
寺田寅彦 「映画雑感(4[#「4」はローマ数字、1-13-24])」
...純粋な芸術的の趣味とは自ずから区別さるべきものである...
寺田寅彦 「科学上の骨董趣味と温故知新」
...この活動は存在という主体を持たない純粋な活動であり...
戸坂潤 「辞典」
...自分自身の本来の極めて純粋な理性しか用いない人の方が...
戸坂潤 「デカルトと引用精神」
...之は最も純粋な恋愛情緒を物語るが...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...たとえばアンファン・ゼジュ会では言う、「ただ今の時間にまたそれぞれの時間に、イエスの愛は私の心をあたため下さいまするよう!」今より五十年前にプティー・ピクプュスの修道院にいたマルタン・ヴェルガのベネディクト・ベルナールの修道女らは、重々しい聖詩唱歌の調子で、純粋な平音楽で、そしていつも勤めの間引き続いたいっぱいの声で、すべての祭式を歌っていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...僕の純粋な行為だ...
豊島与志雄 「別れの辞」
...そうすると紙は純粋な植物繊維だけから出来ている紙を選ぶ必要がある...
中谷宇吉郎 「硯と墨」
...それはただ純粋なる力の顕現である...
中谷宇吉郎 「天地創造の話」
...純粋な気象(きしょう)を受けて生れた彼女の性情からも出るので...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...それについてかんがえる純粋な感情を知らずしらずのうちに経験することによって...
久生十蘭 「だいこん」
...それほどこの土地の一部になりきってしまっている純粋な名なんだなとおもった...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...人間感情のもっとも純粋な燃焼の一つとして存在して来たし...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...純粋な発音を習うためにアンリエットに本の音読を頼んでみた...
横光利一 「旅愁」
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