...愛は人間に現われた純粋な本能の働きである...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...純粋な空気、楽しい環境、適当な食養生、および温和な習慣が推奨され、他の処理方法、運動、マッサージ、海水浴、ミネラル水や下剤や吐剤の使用、睡眠剤として毒ニンジンが使われた...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...純粋なテロリストとして死のうとしている俺なのに...
高見順 「いやな感じ」
...以上は純粋な学術的見地に立ってのことであるが...
津田左右吉 「日本に於ける支那学の使命」
...純粋な研究の窮極目的についてである...
寺田寅彦 「アインシュタインの教育観」
...この享楽をいっそう純粋ならしめるためには芝居の筋などはむしろなるべく簡単なほうがいいらしい...
寺田寅彦 「自由画稿」
...純粋な科学の各種の方面でも物理学を応用しあるいは物理学の研究方法を転用する事が盛んになる...
寺田寅彦 「物理学の応用について」
...それが純粋な猿や摺子木として取扱われている間は漫画の領域に這入(はい)り得ないように思われる...
寺田寅彦 「漫画と科学」
...前者に於ては純粋なる量――質を量化した量ではない――が...
戸坂潤 「科学方法論」
...之は論理乃至哲学に於ける形式主義の最も純粋なもので...
戸坂潤 「思想としての文学」
...君たちは純粋な音楽を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...南市の純粋な支那街の一角に自動車を留めると...
豊島与志雄 「秦の出発」
...純粋な汚れのない絹布とかいうものは...
中谷宇吉郎 「清々しさの研究の話」
...来啼かぬを小雨降る日は鶯も玉手さしかへ寝るやと思ふ愛情の最も純粋な優にやさしい一面を抽出して他を忘れた場合斯ういふ歌が出来る...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...それほどこの土地の一部になりきってしまっている純粋な名なんだなとおもった...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...何か余程気短な感動といふやうなものばかりを期待し過ぎてゐたとでも云ふのであつたらう――おそらく長い間のいばらの道を通りつゞけて来た此素朴純粋なる作家の幸福を祈らうとするおもひが一杯であつたにも係はらず...
牧野信一 「痩身記」
...英国における最初の――もっとも上記の如く純粋なものではないが――労働者運動は根こそぎに破壊され...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...従ってギリシア風のより純粋なる現われも想像し得られるのである...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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