...早稲田の学生として、純真な立場から、殊に大隈重信侯の官僚軍閥に反対して学問の独立と研究の自由の学園としてたてた早稲田のこの建学の精神を守るという学生的情熱でやったんだから書けない」と断った...
浅沼稲次郎 「まあまあ居士の弁」
...この仕事が早いとともに純真なものだったら! 雪がふかいときは人々は鉄の馬に雪沓(ゆきぐつ)をはかせ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...私への純真な愛に基く日常生活の営みとの間に起る矛盾撞着(どうちやく)の悩みであつたであらう...
高村光太郎 「智恵子抄」
...―――少くともこいさんに対して今も昔に変らない純真な感情を持っていることだけは私が保証する...
谷崎潤一郎 「細雪」
...しつけのいい純真な世慣れない女性の清らかさが息吹(いぶ)いていた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...稲川先生のことを大きな見出しで「純真なる魂(たましい)を蝕(むしば)む赤い教師」と報じていた...
壺井栄 「二十四の瞳」
...あなたは純真なものを...
豊島与志雄 「変な男」
...私どもの純真な感情を植ゑ育ててゆくゆく日本の詩壇に現はれ立つ日のことや...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...純真な愛の平手で横ッ面をぴしゃりとやられ...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...全く純真な気持ちでキスしただけだ」メアリのほほが染まり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...純真な愛を傾けて呉れたのです」暗然としてジュッド氏は口を結んだ...
牧逸馬 「アリゾナの女虎」
...軽率にもそう思いこんでしまったところの純真な青年が...
三好十郎 「清水幾太郎さんへの手紙」
...凡そ万葉集一般の歌境の特性は、その流露的な、素樸な、無反省な、純真な若々しい、詩情としては全くうぶな情操と、これを盛るに恰も適した温潤雅健な時代言語との、全く奇蹟的な出会ひの上に成立つてゐるものといつてもよからう...
三好達治 「万葉集の恋歌に就て」
...純真な・心からの卑下の・繰返し句で...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...お婿さんは純真な村の青年の中から御両親が選んで下さるでしょ...
夢野久作 「少女地獄」
...芳烈純真なる生命の火となって永劫に燃えさかえる...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...地方の学校のような純真なる風が認められるか...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...くるっとした純真な眼を持ち...
吉川英治 「旗岡巡査」
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