...第三は純然たる人物画である...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...政略上いわば人為的に出来たものでいずれも純然たる官吏であります...
伊波普猷 「ユタの歴史的研究」
...既に純然たる田舍也...
大町桂月 「町田村の香雪園」
...之を純然たる分析的演繹の論理にまで仕上げたのは...
戸坂潤 「辞典」
...帝国大学官制に対する純然たる違法であり...
戸坂潤 「社会時評」
...純然たる外交問題である故...
戸坂潤 「社会時評」
...その家庭の九割までが両親とその子供だけからなっている純然たる単一家族であって...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...今日假りに純然たる政黨内閣を組織し見よ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...唯ゴンクウルが何らの道徳的判断を下さず純然たる芸術的興味に基(もとづ)き自由に完全にこれを観察しなほかかる場合には往々浮世絵師の喜んでなす突飛(とっぴ)なる滑稽(こっけい)頓智(とんち)の妙(みょう)を能く了解したる事...
永井荷風 「江戸芸術論」
...純然たる空想の所産だと知られていても...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...「凡ての」といふのは純然たる修辞である...
平林初之輔 「文学の本質について(一)」
...笠をかぶり純然たる小作百姓のなりだし...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...また現在エロの大極楽園(パラダイス)になっているという新宿なんぞも純然たる町外れで...
夢野久作 「暗黒公使」
...純然たる科学の基礎に立脚して編み出されました...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...この六条の里がまだ開けないうちからあったような純然たる百姓家だった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...まだこの湯ヶ島附近では岩から岩を越え石から石に飛沫をあげて走る純然たる渓流である...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...単にただ純然たる宗教であったならば...
和辻哲郎 「偶像崇拝の心理」
...またこの物語が純然たる彼女の独創であるか...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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