...目ばかりどぎつい純然たるヒステリー症の女になっていた...
有島武郎 「或る女」
...純然たる一個の金錢關係に引き戻してしまつた...
堺利彦訳 幸徳秋水訳 「共産黨宣言」
...その意味に於て純然たる文化活動以外のものであってはならぬ...
戸坂潤 「啓蒙の現代的意味と役割とについて」
...帝国大学官制に対する純然たる違法であり...
戸坂潤 「社会時評」
...純然たる外交交渉案件である故...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...之れを名くるに一種の聯立内閣たるを以てすされど現内閣をして純然たる大隈内閣たらしむると否とは...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...今日假りに純然たる政黨内閣を組織し見よ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...純然たる政府党には非ず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...その時分には本屋の態度も純然たる商人で今日の岩波のやうに日本の文化を背負つて立つのだと云ふやうなえらさうな顔をしてゐるものは一人もありませんでした...
永井壮吉 「出版屋惣まくり」
...たとえ純然たる無邪気を以て発せらるるにせよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...純然たる天然居士の再来だ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...それ故に純然たる政治的規準である...
平林初之輔 「政治的價値と藝術的價値 マルクス主義文學理論の再吟味」
...――その色合が純然たる暗褐色から濃いきらきらした黒玉色へ変る...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「しめしあわせ」
...いくつかの大新聞は純然たる一大企業として...
宮本百合子 「明日への新聞」
...自分の方は純然たる探偵小説...
森下雨村 「三十六年前」
...在所におりたくば純然たる農になれ...
柳田国男 「家の話」
...今一種の字は純然たる区劃用の命名であるから...
柳田國男 「地名の研究」
...我々がくぐり抜けてきた緊張のせいで生まれた純然たる幻覚だったというのが関の山であろうし...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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