...涼しさやすぐに野松の枝のなり夕顔や酔(ゑう)て顔出す窓(まど)の穴山賤(やまがつ)のおとがひ閉づる葎(むぐら)かな第一は純然たる風景画である...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...その筆致が如何に純然たる日本風であるかに注意せられたい...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...純然たる日本の生活の真中にいるのである...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...純然たる自分が今自分に就いて考へなければならない根本問題である事に気がついた...
伊藤野枝 「惑ひ」
...純然たる日本大学というべし...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...既に純然たる田舍也...
大町桂月 「町田村の香雪園」
...併し元来軍部団は純然たる精神主義であることは出来ない理由を有っている...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...純然たる物置小屋であった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...氏は純然たる藝術家にして常に宇宙の動勢を凝視し...
永井荷風 「佛蘭西人の觀たる鴎外先生」
...純然たる詩の様態を持してゐたのならばともかくも...
中原中也 「詩と其の伝統」
...それ故に純然たる政治的規準である...
平林初之輔 「政治的價値と藝術的價値 マルクス主義文學理論の再吟味」
...エゴマ(荏)のタネと俗に呼んでいるものはじつは純然たる種子ではなく...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...純然たる東京詞を遣うのである...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...それだけに純然たる名誉的褒賞の方は...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...今一種の字は純然たる区劃用の命名であるから...
柳田國男 「地名の研究」
...これあるがために我々は純然たる帰納法によって...
柳田國男 「地名の研究」
...事実は純然たる秘密訊問に相違なかったのだ...
夢野久作 「爆弾太平記」
...しかしそれは純然たる取引であって...
和辻哲郎 「鎖国」
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