...すなわちその思想(しそう)は純然たる古流(こりゅう)にして...
石河幹明 「瘠我慢の説」
...その精神(せいしん)気魄(きはく)純然たる当年の三河武士(みかわぶし)なり...
石河幹明 「瘠我慢の説」
...将来の宗教はいっさい迷信を除き去った純然たる倫理教でなくてはならぬ...
井上哲次郎 「明治哲学界の回顧」
...純然たる君子国を深森広野の中に建立(けんりつ)せんか...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...とうていかれらのごとき純然たる団体生活を営むには適しない...
丘浅次郎 「動物の私有財産」
...純然たる商工業の範囲に進出致し...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...満州帝国の辺境を侵すものは純然たる支那兵とは限らない...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...第四は本所深川日本橋京橋(きょうばし)下谷(したや)浅草(あさくさ)等市中繁華の町に通ずる純然たる運河...
永井荷風 「日和下駄」
...首から肩・胸へかけて波状の黥(いれずみ)をした・純然たるトラック風俗である...
中島敦 「環礁」
...名は日本橋だけれどもその実は純然たる洋式で...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...「凡ての」といふのは純然たる修辞である...
平林初之輔 「文学の本質について(一)」
...啻にそれ自身においてそれだけの純然たる窮乏の附加であるばかりでなく...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...いくつかの大新聞は純然たる一大企業として...
宮本百合子 「明日への新聞」
...純然たる尼君のお住居(すまい)になって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...普通以上に・すなわち職責を完うした上に・さらに善政を行った者どもには純然たる褒美をあたえてこれに報いた...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...これあるがために我々は純然たる帰納法によって...
柳田國男 「地名の研究」
...Q城の軍兵は純然たる王朝時代の残党から成つてゐた...
横光利一 「静かなる羅列」
...純然たる軍備をもって上京するなど...
吉川英治 「日本名婦伝」
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