...その紐(ひも)が切(き)れる少(すこ)し前(まえ)でございました...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...或はゴム紐の一端に結びつけられた銃器でもって自殺を計る...
井上良夫 「J・D・カーの密室犯罪の研究」
...――帽子の紐が取れたんでございますか...
鈴木三重吉 「桑の実」
...紐育(ニユーヨーク)の街を走らせてゐたことがあつた...
薄田泣菫 「茶話」
...「心にくきもの」の条に「長すびつにいと多くおこしたる火の光に御几帳の紐のいとつややかに見え」といい...
津田左右吉 「偶言」
...草色の紐(ひも)つけし小紋縮緬(こもんちりめん)の被布(ひふ)を着たり...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...そうしてその銘は?」箱の中から萌黄(もえぎ)の絹の袋入りの一刀を取り出して、手さぐりで、その紐を払うと、女は燭台(しょくだい)をズッと近くへ寄せて、「どうか、よくごらんなすって下さいまし、こういうものばかりは見る人が見なければ……」「その見る人が、この通りめくらだ」袋の中から白鞘物(しらさやもの)を取り出しますと、女は、「それでも、心得のあるお方がお持ちになればちがいます」といって、今更、燭台を近く引き寄せたことの無意味を恥かしく思います...
中里介山 「大菩薩峠」
...うつむいて草鞋(わらじ)の紐(ひも)を結び直すらしい人影がある...
中里介山 「大菩薩峠」
...それでも護謨紐(ゴムひも)のように弾力性のある二人の間柄には...
夏目漱石 「道草」
...新らしい紐(ひも)に珊瑚樹(さんごじゅ)の珠(たま)が装飾として付け加えられた...
夏目漱石 「道草」
...如何にも紐一本で落せないこともありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...嫁の道具を縛った紐と言いきったのが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...……「ここの紐(ひも)結んで頂戴(ちょうだい)」と小さな姪が正三に頭巾を差出す...
原民喜 「壊滅の序曲」
...滑りがいいように麻紐にベトベトに石鹸が塗ってあるんですね……むやみに腹がたって...
久生十蘭 「母子像」
...藤紫の組紐をしごいたりしたが...
宮本百合子 「毛の指環」
...ただその式で姫君が袴の紐(ひも)を互いちがいに襷形(たすきがた)に胸へ掛けて結んだ姿がいっそうかわいく見えたことを言っておかねばならない...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...彼女は着物についていた紐を輪にして椅子の腕木の一方にかけ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...餌箱(えばこ)を紐(ひも)で肩に掛けていた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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