...その額を保護する為の紅絹(もみ)の小布団とである...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...紅絹(もみ)の糠袋……」「…………」「糠袋を頬張(ほおば)って...
泉鏡花 「絵本の春」
...自分の張つた紅絹裏の張板を今鶴子さんの立てかけた張板の横に竝べて置いて「此裏も隨分いゝ色になりましたねえ」と鶴子さんに竝んで縁に腰かけて兩方を見較べて「いゝ御夫婦だ」と言つてぷつッと噴出す...
高濱虚子 「俳諧師」
...ぢや急がうね」「急ぎませう」と二人は既に乾いたらしい他の張板のをめくつて又田舍縞と色の褪せた紅絹裏とを張る...
高濱虚子 「俳諧師」
...これも目のさめるほどな紅絹(もみ)の布片(ぬのきれ)を取り出して...
中里介山 「大菩薩峠」
...弥四郎頭巾の裏紅絹(うらもみ)を抜いた錣(しころ)頭巾でもないし...
中里介山 「大菩薩峠」
...膝(ひざ)の上に載(の)せた紅絹(もみ)の片(きれ)へ軽い火熨斗(ひのし)を当てていた...
夏目漱石 「明暗」
...今さら云ったって始まらない事だから」叔母は先刻(さっき)火熨斗(ひのし)をかけた紅絹(もみ)の片(きれ)を鄭寧(ていねい)に重ねて...
夏目漱石 「明暗」
...紅絹(もみ)の一と束のやうに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...紅絹裏(もみうら)の糸織(いとおり)のどてらを長く上にかけた...
長谷川時雨 「明治座今昔」
...紅絹(もみ)の袋をかぶせた二尺ばかりの高さの伏籠が置いてあって...
久生十蘭 「春の山」
...紅絹(もみ)の裏も...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...あたしは負けやしないから」そう云っておのぶは包んだ紅絹の切を解き...
山本周五郎 「さぶ」
...紅絹(もみ)の嚢(ふくろ)に茱萸(ぐみ)を入れて臂(ひじ)にかけ高き山に登れと...
吉川英治 「上杉謙信」
...紅絹(もみ)のしごきをピリッと裂いて...
吉川英治 「江戸三国志」
...晴れの紅絹(もみ)やら花紐(はなひも)が掛けてある...
吉川英治 「新・水滸伝」
...この間じゅうから縫いにかかった白綾(しらあや)や青羅紅絹(せいらこうけん)がもう裁(た)ちもすんで彼女の膝からその辺に散らかっている...
吉川英治 「新・水滸伝」
...紅絹(もみ)だの...
吉川英治 「新・水滸伝」
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