...他人の罪を糺すとか裁くとか云ふ人達の一番の徳とされてゐる寛大と云ふのとはまるで違つた...
伊藤野枝 「ある女の裁判」
...社会が見目麗しく変貌するや否や外力なしに自分自身を糺すものと期待される...
ジョージ・オーウェル George Orwell The Creative CAT 訳 「詩とマイクロホン」
...さっき電話で聞いた女のことを改めて問い糺すと...
近松秋江 「狂乱」
...その素性を糺すと僧侶主義的な生活へ転心(この宗教的な体験の秘密は今日では各種の転向という世俗的な奇蹟として実現しているが)しない内の空しい堕ちた人間生活のことが日常性のことだとする...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...詳しく聞き糺すわけにもいきませんでした...
豊島与志雄 「死因の疑問」
...結婚後にもジャン・ヴァルジャンに向かって問い糺すことを恐れた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...聞き糺すためには「あなたが白井道也とおっしゃるんで」と切り出さなくってはならなかった...
夏目漱石 「野分」
...嫌疑あり之を糺すと彼れ三吉と誰何して薩藩士の旅寓に無礼する勿れと叱す...
楢崎龍、川田雪山 「千里駒後日譚」
...そこで素晴らしいダイヤモンドに会って様子を糺すと...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...それを君は知つてゐるのかと訊き糺すと...
室生犀星 「帆の世界」
...不審に思った母が糺すと...
柳田国男 「故郷七十年」
...自分で帰国してすぐとり糺すとしよう...
山本周五郎 「日本婦道記」
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