...糞車と同舟することを嫌はば...
大町桂月 「東京の近郊」
...今更中止すべくもあらず』と糞度胸をきめたる凡夫の心こそ淺間しけれ...
大町桂月 「夜の高尾山」
...上人はその一刹那鼻糞は鼻の孔から取り出して来たものだといふ事を思つた...
薄田泣菫 「茶話」
...えい、糞いまいましい、手前たちのような手合と一緒に船に乗ってるのはつくづく厭(いや)んなっちゃうぜ!」「止(や)めろよ、のっぽのジョン...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...この年の秋の終り、大竹藪に霰が爽やかな音を立てて走つてゐる朝、庭の土の上に、脚をくじいて仰向にあがいてゐる小雀をお爺さんは見つけ、黙つて拾つて、部屋の炉傍に置いて餌を与へ、雀は脚の怪我がなほつても、お爺さんの部屋で遊んで、たまに庭先へ飛び降りてみる事もあるが、またすぐ縁にあがつて来て、お爺さんの投げ与へる餌を啄み、糞をたれると、お婆さんは、「あれ汚い...
太宰治 「お伽草紙」
...恐らく挨拶がわりに愛嬌半分で披瀝した優越論を糞眞面目に反駁された實業家は...
橘樸 「支那を識るの途」
...悪漢に似つかわしい糞度胸のよい運試し根性やら...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...蕈(きのこ)の類かと思って二つに割ってみたら何か草食獣の糞(ふん)らしく中はほとんど植物の繊維ばかりでつまっている...
寺田寅彦 「小浅間」
...穴の口には細かい木くずが虫の糞(ふん)と共にこぼれかかって一種の臭気が鼻を襲うた...
寺田寅彦 「花物語」
...ウサギの糞を思わせる...
野村胡堂 「胡堂百話」
...丘を越えた葡萄畑のほうから自棄糞(やけくそ)になって出鱈目な歌を唱っているベルナアルさんの声が春風に乗ってはっきりときこえて来るのだった...
久生十蘭 「葡萄蔓の束」
...指定箇所の糞尿汲取に誠心誠意従事して来たけれども...
火野葦平 「糞尿譚」
...ちぇっ、あの糞婆め、手を焼かせやあがって!と、彼は少し休んでから呟やいた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...』このようにチチコフは全般的に舞踏会というものを糞味噌にやっつけたが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...しかし又それと同時に…………何を糞ッ……高の知れた絵巻物の一巻に...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...薬の代りに糞汁(ふんじゅう)をのませて...
吉川英治 「三国志」
...トコトコと馬糞だらけにして走っていた鉄道馬車なる文明の乗物を...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...脚のほそさ、糞を落す微妙さ、そして其処に一羽の友が飛んで来ると一緒にくるくるところがる様にまって行った...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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