...埃や鼠の糞だらけだった...
犬田卯 「沼畔小話集」
...折り詰めを開けば馬糞(ばふん)が詰めてある...
井上円了 「おばけの正体」
...――こういう土壇場にいよいよなってしまうと糞度胸の据わるのがまた吾輩の特性でもあった...
海野十三 「深夜の市長」
...鼻糞(はなくそ)7・3(夕)森鴎外氏の談話(はなし)によると...
薄田泣菫 「茶話」
...屁のやうな糞のやうなものだから!ぐうたら手記□或る日の私...
種田山頭火 「其中日記」
...」家畜の糞と乾草の匂いがする...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「グーセフ」
...米穀に俵の虫あり糞尿に蛆あり獅子に身中の虫あり書に蠧(と)あり国に賊あり世に新聞記者あり芸界に楽屋鳶ありお客に油虫あり妓に毛虱あり皆除きがたし...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...土間(どま)の壁際(かべぎは)に吊(つ)つた竹籃(たけかご)の塒(とや)には鷄(にはとり)の糞(ふん)が一杯(ぱい)に溜(たま)つたと見(み)えて異臭(いしう)が鼻(はな)を衝(つ)いた...
長塚節 「土」
...糞面白(くそおもしろ)くもねえ...
葉山嘉樹 「淫賣婦」
...見るのも胸糞が悪いって風に綺麗サッパリと縁を切ってやる...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...それに此頃すつかりヤケ糞な気持になつてゐるんだもの...
牧野信一 「妄想患者」
...大(だい)とこの糞ひりおはす枯野かないばりせし蒲団干したり須磨の里糞一つ鼠のこぼす衾(ふすま)かな杜若(かきつばた)べたりと鳶(とび)のたれてける蕪村はこれら糞尿の如き材料を取ると同時にまた上流社会のやさしく美しき様をも巧に詠み出でたり...
正岡子規 「俳人蕪村」
...「人を助くる身を持ちながら暁の鐘つく」糞坊主と斉(ひと)しく...
南方熊楠 「十二支考」
...さうすると夜中に糞(ふん)の代りに五合だけの黄金(きん)をします...
宮原晃一郎 「竜宮の犬」
...尻のほうにおできのような糞をつけたままでいることがある...
室生犀星 「螽※[#「虫+斯」、第3水準1-91-65]の記」
...そして糞と云った...
リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「白」
...* 「自己の糞堆の上に立つ鶏は強い」という諺がある...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...とうとう私は彼女の糞(ふん)を踏んづけてしまう...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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